『王様ランキング』が問いかける弱さと強さ ボッジと共に追い求めたい世界への希望

「自分を無力だなんて思わなくていい!」

『王様ランキング』(c)十日草輔・KADOKAWA刊/アニメ「王様ランキング」製作委員会

 そんな心を打つメッセージを投げかけてくれるアニメ『王様ランキング』(フジテレビ系)の第2クールが、いよいよ1月6日深夜からスタートする。第1クール(1話〜11話)を見逃したという方もAmazon Prime Videoをはじめとした様々な配信サイトで追いつくことができるので、ぜひこの記事を目にした機会に視聴してほしい。

 新しい年を迎えたタイミングで「何かを始めたい」「自分を変えたい」「苦しい“今”を打破したい」と望む全ての人の背中を押してくれる作品になってくれるはずだ。

強さの始まりは、弱さと向き合う勇気

 『王様ランキング』におけるキーワードは「強さ」だ。物語内で語られる“王様ランキング”とは、国の豊かさ、抱えている強者どもの数、そして王様自身がいかに勇者のごとく強いか、それらを総合的にランキングしたもの。

 ところが、主人公のボッジは王様ランキング7位の父・ボッス王の第一王子として生まれたにもかかわらず、生まれつき耳が聞こえず、言葉も話せず、剣を振ることもままならない非力な体だった。

 そんなボッジを見て、誰もが「王様になるなんて無理だ」「ましてや強い王になるなど……」と噂する。さらに常に笑顔を絶やさず、何も悩みなどないように見えるボッジに、ときには直接心ない言葉をかける場面も。

 耳の不自由なボッジだが、だからこそ周囲の声を敏感に感じ取っていた。人が見ていないところで大粒の悔し涙を流し、それでも強くなりたいと諦めない。文武両道で将来を有望視された異母兄弟のダイダに王位が継承される事態になっても、自分の可能性を信じて疑わない。

 そんなボッジの純粋な心の「強さ」に惹かれたのがカゲだ。カゲもまた根絶やしにされた暗殺集団「影の一族」の生き残りという残酷な背景を背負う少年だった。強制的に家族を奪われ、身寄りもなく、理不尽に追われる日々を過ごしてきた。

 信じては裏切られ、一人ぼっちで生きてきたカゲ。王子と暗殺集団の生き残り。いずれも生まれも育ちも選ぶことのできなかったボッジとカゲは、それでも生きていかなければならないという過酷な運命を共通点に仲間意識が芽生えていく。

 ボッジが世界一強い王様になること、そしてその活躍を陰ながら支える存在になること……そんな夢を追い求めながら旅する2人は、ついに冥府の王・デスハーの弟でデスパーと出会う。デスパーはボッジの力の無さはどうにもならないという残酷な宣言をしながらも、だからこそ彼が強くなる方法を模索していくのだった。

 強くなりたいと願えば願うほど、自分の弱さと向き合わなければならない。それはとても辛く苦しいことだが、そこからが現実的な夢のはじまり。残念ながら、この世は平等ではない。国も親も選べない。生まれ持ったものが違うのに、同じ武器で戦っても勝つことは難しい。その厳しい現実を受け止めるのが、強くなるために必要な「勇気」であり、最初の「強さ」だと気づかされる。



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