永瀬廉、重岡大毅、道枝駿佑 関西ジャニーズJr.出身俳優が見せてきた“泣きの名演”
11月12日にシングル「初心LOVE」でCDデビューを果たしたなにわ男子。ジャニーズ事務所でも7人組の大所帯グループ、それも関西ジャニーズJr.からのデビューと、ますます勢いに乗る関西ジャニーズ。最近はドラマ出演が相次いでおり、演技力に注目が集まっている。なかでも印象に深く残るのが“泣きの演技”。言葉にすると味気ないが、気持ちで泣く姿には胸を打たれる。本稿では直近の出演から関西出身ジャニーズの演技に注目してみたい。
初回放送から話題を集めた『#家族募集します』(TBS系)で主演を務めたジャニーズWESTの重岡大毅。妻・みどり(山本美月)を亡くし、5歳の息子・陽(佐藤遙灯)を育てるシングルファーザー・赤城俊平役を熱演。第1話で幼なじみの小山内蒼介(仲野太賀)と再会した俊平。急接近した2人は、キャッチボールをしながら胸の内を吐露。母を亡くしたことを知らない陽の質問に、咄嗟に嘘をついてしまったと明かした。言葉を重ねるにつれて、気丈に振る舞おうとするも、どこか苦しげな表情の俊平。堪えようとしてもあふれ出る涙。最後はポロポロと大粒の涙を流した。
愛する妻を亡くした悲しみを押し殺すようにして、父として強くあらねばならないと心に決めた様子、必死に駆け抜けてきた3カ月ーー仲間との出会いを通して、ぶつかったり話し合ったりしながら一生懸命に向き合う。そんな重岡の奮闘する姿に胸を打たれた。
一方、10月末に最終回を迎えたNHK連続テレビ小説『おかえりモネ』に出演したのがKing & Prince 永瀬廉。気象予報士を目指すヒロイン・永浦百音(清原果耶)の幼なじみ、“りょーちん”こと及川亮を演じた。初登場は第6話で、翌日の漁のために船で準備をしていた亮が「あれ? みーちゃん?」と百音の妹・永浦未知(蒔田彩珠)に声をかけた。漁師になったばかりの初々しさを感じる金髪姿でひょこっと登場。一見“いまどき”のお兄さんに見えたが、隠しきれない人の良さが伝わってきた。
第1週目からの登米・気仙沼編と後半の気仙沼編とでの、顔つきの変化も印象的だ。話題を集めたシーンは数え切れないほどあるが、第110話で亮が本音を吐き出したシーンもその一つ。これまで笑顔を浮かべ「大丈夫」と言ってきた亮だが、未知と向き合う中で次第に本音がこぼれた。百音も加わってのシーンでは「『お前に何がわかる?』そう思ってきたよ」と少々声を荒げる一幕も。言葉と言葉の合間にみせた喉や鼻のわずかな動き、涙で濡れたまつ毛、少し震えた声……そんなところからも亮が背負ってきたものの大きさを感じた。随分前から心の中に堅く、それも何重にも堅結びをしたような心のわだかまり。それを少しずつほどいていくように、亮の心情を丁寧に表現した。