亀梨和也が語る、“不安”との向き合い方 「周りの方を信じられるからこそ、色んなことに挑戦できる」
映画『事故物件 恐い間取り』が本日8月28日より公開される。“事故物件住みます芸人”として
活躍する松原タニシのベストセラーノンフィクション「事故物件怪談 恐い間取り」(二見書房刊)を映画化した本作では、主演の亀梨和也がタニシ本人をベースにした主人公の売れない芸人・山野ヤマメを演じる。
初のホラー映画主演にして、初の芸人役と、“初めて”が続いた亀梨に、意外な役作りの方法から、幽霊はいるのかいないのか、最前線で活動し続ける姿勢のルーツまで語ってもらった。なお、取材中には、ある怪奇現象も発生した。
「『亀梨和也だ』と感じさせてしまったら、それは僕の失敗」
ーー亀梨さんにとって本作は初のホラー作品となります。
亀梨和也(以下、亀梨):人間誰しもが、ヤマメが遭遇するような出来事はなるべく起きないでほしいと思って生きているわけで、僕ももちろんそうなんです。だから、不吉なことが起きないか不安でした。
ーー亀梨さん演じるヤマメは芸人という役柄でしたが、演じる上で難しさはありましたか?
亀梨:ヤマメの「売れたいのに売れない」「売れるためには事故物件に住むしかない」という葛藤を表現するのが難しかったですね。あと関西弁も一つの挑戦でした。
ーーすごく自然な関西弁でした。
亀梨:本当ですか! よかったです。僕が芸人さんを演じることに、観客の方々が違和感を感じてしまうことが一番、この映画のエンタメ性を半減させるものだと考えていたので。これまでもいろいろと活動させていただいて、僕にアイドルとしてのイメージを持ってくださっている方も多くいらっしゃるかと思うんです。だからこそ、本作のヤマメを見た時、「亀梨和也だ」と感じさせてしまったら、それは僕の失敗です。そうならないように注意していました。
ーー今回、役作りのために原作者の松原タニシさんとお会いしたとのことですが、タニシさんがモデルになっているヤマメを演じるにあたってどのような役作りを?
亀梨:ビジュアルに関しては、ある程度タニシさんをイメージした上で、自分のフィルターを通してタニシさんの要素を垣間見せるようにしていました。眼鏡は、実際のタニシさんの眼鏡をお借りしたりもしました。実は、シーンによって3種類くらい眼鏡を変えているんです。特にタニシさんの要素を入れようとしたシーンは、怪談を話すところですね。瞬きなど、仕事をしている、人の前に出ている時のタニシさんの普段の仕草を取り入れています。あと、驚く場面では、僕がただ単に驚くのではなく、ヤマメならではのリアクションにしました。
ーー芸人を演じるにあたって、実際に芸人のライブもご覧になったとか。
亀梨:ヨシモト∞ホールにも行きました! 関西出身の芸人の友達がいるんですが、演じるにあたってその人に色々協力してもらいました。僕がまだ芽が出ていない芸人仲間という設定なので、彼の行きつけの居酒屋に行ったり、僕が関西弁で喋ってみておかしいところを直してもらったりもしました。
ーー亀梨さんは、幽霊やおばけは信じるタイプですか?(ここで突然、立てかけられていた傘が倒れる)
亀梨:今のは「いるよ!」っていう幽霊のアピールですね(笑)。信じます。絶対いますよ。人の“念”ってあるじゃないですか? 僕は言霊も信じているので、普段から人の悪口は言わないように、プラスのことを口にするようにしています。