『最愛』で味わうミステリーの醍醐味 吉高由里子×松下洸平×井浦新の新境地にも期待

TBSサスペンス最強布陣の『最愛』に期待

 割れる電球、血まみれの衣類、畳みかけるように映し出される吉高由里子の恐怖の表情……センセーショナルな映像の続く予告に興味を惹かれないわけがない。10月15日に放送を開始するTBS金曜ドラマ『最愛』は吉高を主演に、脇を松下洸平、井浦新が固め、最強の布陣で挑むサスペンス×ロマンス作品だ。

 本作は、殺人事件の重要参考人となった実業家・真田梨央(吉高由里子)と、かつて思いを寄せ合いながらも梨央を追う刑事・宮崎大輝(松下洸平)、さらにあらゆる手段で梨央を守ろうとする弁護士・加瀬賢一郎(井浦新)の3人を中心に展開する。梨央が高校生だった頃、のどかな田舎町で起きた失踪事件。この事件は15年の時を超え、時代を牽引する実業家となった梨央のもとで再び動き出す。過去と現在を結ぶ大きな事件が丁寧に紐解かれるさまを完全オリジナルで描き、まさに秋の夜にぴったりの珠玉のミステリーとなることだろう。

 さらには注目のキャスト陣に加え、本作のプロデューサーを新井順子が、演出を塚原あゆ子が担う。2018年放送の『アンナチュラル』(TBS系)や2020年放送の『MIU404』(TBS系)でも注目を集め、過去には数々のサスペンスドラマを世に送り出してきた制作陣が創り上げる世界に、ミステリアスな役のよく似合う吉高が加わることで物語はさらに魅力を増す。

 新井と塚原のヒット作でもある『夜行観覧車』、『Nのために』、『リバース』(全てTBS系)の魅力は徹底した人物像の作り込みにある。登場人物の一人ひとりがどのような人生を歩んできたか、何を背負っているのか、そのバックボーンがこと細やかに描かれることで、キャラクターは言動に強い説得力を持つ。

 こうした役を吉高、松下、井浦が演じることで、よりディープな物語が描かれることが予想できる。さらに今回は完全オリジナル作品であることからストーリー展開がまったく読めないことも魅力の一つ。複雑に絡み合った思惑が徐々に解きほぐされていくミステリーの醍醐味を存分に味わいたい。

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