キャスティングはひらめき重視? 新井順子プロデューサーが明かす、『MIU404』の全容

キャスティングはひらめき重視? 新井順子プロデューサーが明かす、『MIU404』の全容

 毎週金曜日、ドラマ『MIU404』(TBS系)に心揺さぶられている。現代社会を痛烈に映し出す脚本家・野木亜紀子の構成力。その物語を生身の人間が体現する主演・綾野剛&星野源を始めとした俳優陣の演技力。その演技を最大限に“魅せる”塚原あゆ子ら監督たちの技術力……その才能を集めた仕掛け人が、プロデューサーの新井順子だ。

 新型コロナウイルスの影響で大幅にズレ込んだドラマのスタート。キャストたちのスケジュール調整はもちろん、企画時とは大きく変わった社会に向けて何ができるのかを模索する日々。

 このドラマには「一話完結のノンストップ“機捜”エンターテインメント」というコピーが添えられているが、まさに舞台裏もノンストップ。そんな混乱を極めた『MIU404』の舞台裏を新井プロデューサーが明かしてくれた。

刑事モノで通らないなら機捜モノで

――野木亜紀子さんのインタビュー(参照:『アンナチュラル』の成功が切り拓いた10年越しの企画 野木亜紀子が語る、『MIU404』制作の背景)で、なかなか企画が通らなかったという、念願の刑事ドラマだとお聞きしました。

新井順子(以下、新井):そうですね。個人的に刑事モノが好きなんです。でも、原作ありの刑事モノとかいろいろ出してたんですけど、いっこうに企画が通らず(笑)。そんなときに「『アンナチュラル』チームでまた何かやりたいね」みたいになって、「でも普通の刑事モノは絶対通らない」ではどうしようか?と考え、「機動捜査隊や広域捜査隊はどうか?」と野木さんと話した結果、「機捜なら面白いんじゃないか」という話になって。

――機動捜査隊って、どこかで聞いたことがあるけど……という印象です。

新井:『警察24時』とか見てるとよく出てくるんですよ。すごく好きで。初動捜査を担当するので、いろんな事件に遭遇するんですよね。

――そしてタイトルも『MIU404』ではなかったと。

新井:最初は「特捜なんとか」みたいなタイトルだったんですよ。その企画段階では4機捜というアイデアもまだなくて。でも、野木さんの中でいろいろ「こうしたい」が膨らんだときに、実際にある1機捜とか3機捜とかじゃなくて、4機捜という架空の組織を作ってフィクションとして成立させたいという話になって。実在する組織に迷惑をかけないためにも。そこから「404を入れよう」という流れだったと思います。まだ『けもなれ』(『獣になれない私たち』日本テレビ系)が終わってちょっとしたくらいだったかな。ビールを飲みながら話していましたね。

404は塩顔バディ、401は濃い顔バディ

――キャスティングの話で、野木さんが『コウノドリ』(TBS系)でも共演されていた綾野剛さんと星野源さんのコンビに一瞬「大丈夫かな?」と思われたところ、新井さんが「大丈夫! いける!」とおっしゃっていた、とお聞きしました。

新井:逆に私から言うと、何が不安かわからないって感じでした(笑)。共演はしていたけど、バディではなかったし。2人が過去の作品で刑事モノのバディを演じてたならともかく、キャラクターも全然違うし、ストーリーも全然違うから「いけるいける!」って。

――なるほど! 岡田健史さんは『中学聖日記』(TBS系)で見つけられた逸材ですが、九重役として起用した理由は?

新井:ベテランの中に“これから”の感じの若い男の子が1人ほしいなというのがあって。主演が2人とも塩顔じゃないですか。そこにまた塩顔が入ったら塩塩塩塩になっちゃう。だから、401は濃い顔バディにしようと。

――ビジュアルからだったんですね。

新井:やっぱりキャスティングの最初は、見た目のバランスから入りますね。そこから、彼の持つ育ちの良さそうな美しい佇まいとか、“本当に21歳?”って思ってしまいそうなくらい堂々とした感じは、九重にぴったりだと思ってオファーしました。一見、物怖じしない落ち着きっぷりなんだけど、言ってることに「ん?」っていう感じのキャラクターがうまくはまりそうだなって。

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