『海街チャチャチャ』第13話、ヘジンとホン班長に亀裂 恋人同士が見通す未来の違い

『海街チャチャチャ』ヘジンとホン班長に亀裂

 『海街チャチャチャ』の13話では、ヘジン(シン・ミナ)とホン・ドゥシク(ホン班長/キム・ソンホ)が交際をスタートさせてから初めてホン班長の誕生日を迎え、町のみんなも彼の家に駆けつけた。一緒に誕生日ケーキを切るヘジンとホン班長の姿に「本当にお似合いの2人だわ」「まるで結婚式みたいだと」と町の人たちも声を掛ける。その様子を見たスーパーを営むユンギョン(キム・ジュヨン)は、かつて行った自分の結婚式を重ね合わせるが、夫のグムチョル(ユン・ソクヒョン)は全く覚えていない様子。その言動からもユンギョンとグムチョルの関係が不安視されるが、それが現実となる。

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 2人目の子供を授かって身体が重いユンギョンはグムチョルに何かと頼んでばかり。だが、妻の辛さが分からない彼は軽率な発言で怒らせてしまい、怒りが沸点に達したユンギョンは「早く出てって」と怒りをぶつける。グムチョルの方も、やけになってスーパーを後にするとユンギョンの体調が悪化して突然、破水する。ちょうど買い物に来ていて、居合わせたヘジンが救急車を呼ぼうと試みるも、台風が接近しているため車が来ることができない。その上、同じ理由から道路も通れないので車で病院に行くことを断念してヘジン協力のもと、自宅出産を決行。心を入れ替えたグムチョルも立ち合い、無事に元気な赤ちゃん産まれ、その場にいた全員が幸せそうな表情を浮かべた。

 男性は出産しないため女性の気持ちを想像することが難しく、そこから「子供か? その年なって靴ひもを結べだなんて」というグムチョルの発言に繋がるが、ユンギョンからすれば自分でやりたくてもできない。にもかかわらず、それを小馬鹿にした言い方は許せないのは当然のことだ。大雨の中でも店頭に果物を並べていたのは、少しでも家族のために売り上げを残そうとしているのに、「欲を出し過ぎ」と非難されて一気に怒りが爆発したのだろう。ホン班長がユンギョンのことを「妻や母としてではなく彼女自身の人生がない」とグムチョルに言ったように、若くして長女のボラ(コ・ドヨン)を妊娠してから今まで家事に育児に頑張ってきた。だから、ユンギョンはソウルからコンジンに引っ越したり、歯科医院を開業したりと心の赴くまま生きているヘジンが羨ましく、自分が惨めだと感じていたのだ。

 反対にヘジンはユンギョンが羨ましく思っていた。ヘジンは恋人との間に秘密を作りたくないという理由から、ありのままの姿を見せている。しかし、ホン班長は空白の5年間のことを打ち明けてくれない。せっかちで不確かなことが嫌いな彼女にとっては理解し難く、やっとのことでホン班長から聞き出せたのは、会社員だったということだけだった。ユンギョンが出産したことで、結婚して将来は子供がほしいと考えるヘジンに対し、ホン班長は将来を見据えることができない。ホン班長のことが大好きで、家族になる日を夢見ていたヘジンは彼と将来を約束し、何でもさらけ出せる関係になりたかったのだろう。

 未来を考えるヘジンと対照的に、過去のことを引きずっているホン班長。彼が将来のことを想像しないのは、自分の周りの大切な人はいつかいなくなると思っていて、ヘジンもそのひとりだと感じているからではないだろうか。以前、ボラ(ク・ドヨン)とイジュン(キ・ウンユ)がハリネズミを預かってもらいたいと頼んだ際、ホン班長は断り、「別れるのが怖いからだ」と明かしていた。ホン班長が祖父、そしてほかにも誰かを亡くし、大切な人と離れることが辛いということを暗示しているかのよう。物語のラストに備えて事前に関連したことをほのめかすことを伏線回収と言うが、これは逆のパターンではないだろうか。

■配信情報
Netflixオリジナルシリーズ『海街チャチャチャ』
Netflixにて独占配信中、毎週土曜・日曜に新着エピソード配信
脚本:シン・ハウン
演出:ユ・ジェウォン
出演者:シン・ミナ、キム・ソンホ
写真はtvN公式サイトより



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