沢口靖子、『科捜研の女』と歩んだ歴史 「ハードルを越えていくことが毎年の課題」

沢口靖子が語る、『科捜研の女』と歩んだ歴史

「人を優しく見つめる女性に成長してきた」

――撮影に臨む上で「これは科捜研ならではだな」と感じるのはどんなところでしょうか?

沢口:現場に残された微細な証拠から最新の科学で犯罪が解明されていくというところです。以前、現場に残されていた体液が犯人の「涙」だったことが分かり、切ない背景が見えてきたということもありました。そのように科学だけでなく人間も丁寧に緻密に描かれているところも「科捜研」ならではの魅力です。この犯人の役、演じてみたいなと思ったこともあります(笑)。

――劇場版公開に向けて放送された傑作選の視聴者から、マリコの性格の変化に驚く声がSNSであがっているのも印象的でした。

沢口:マリコは、初期の頃は科学を盲目的に信じ科学一辺倒だったのですが、小林稔侍さん演じる木場刑事に、「犯罪だけではなく、人を見ろ」と教わりました。それから事件を通して色んな人物との出会いの中で、人を優しく見つめる女性に成長してきたんです。

――子どもから大人まで、本当に幅広い世代のファンがいるのも本作の良さではないかと思います。

沢口:「親子3代でドラマを楽しんでいます」というお声だったり、「ドラマを観て、理系や科捜研に興味を持ちました。現に、目指しています」という小中高生からのお手紙をいただく機会も増えて、とても嬉しいです。ああ、ファン層が広がっているんだな、と実感が湧いてきます。「小さな時から父親と一緒に観ていて、ケンカをした日にも、科捜研だけは一緒に観ていました」というメッセージも、心に残っています。

――いよいよSeason21が放送となりますが、今作の見どころをお願いします。

沢口:今回は渡辺いっけいさんはじめ、劇場版に登場したキャラクターの出演が予定されておりまして、科捜研の世界に波乱の展開を巻き起こしていきます。Season21を通してマリコたちがどう変化していくのか楽しみにしていてください。

――渡辺さん演じるマリコの元夫・倉橋と、内藤剛志さん演じる土門刑事とのやりとりも、話題になりそうですね。

沢口:そうですね。劇場版に続いて3ショットのシーンもあるので、ぜひ楽しみにしていてほしいです。

――ありがとうございます。最後に、沢口さんにとって『科捜研の女』はどんな存在でしょうか?

沢口:30代半ばで出会い、私を俳優として育ててくれた作品です。科学は日々進歩し、これからも進化を続けると思います。今後もこの作品と、ともに歩んでいけたらと思っています。

■放送情報
『科捜研の女 season21』
テレビ朝日系にて、10月14日(木)スタート 毎週木曜20:00~20:54放送(2クール放送)
出演:沢口靖子、内藤剛志、若村麻由美、風間トオル、金田明夫、斉藤暁、渡部秀、山本ひかる、西田健、石井一彰ほか
ゼネラルプロデューサー:関拓也(テレビ朝日)
プロデューサー:藤崎絵三(テレビ朝日)、中尾亜由子(東映)、谷中寿成(東映)
監督:田崎竜太、森本浩史ほか
脚本:戸田山雅司、櫻井武晴ほか
制作:テレビ朝日/東映
(c)テレビ朝日

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