『ブルーピリオド』『さんかく窓』『王様ランキング』 秋アニメは人気原作ものが熱い!
『王様ランキング』
Filmarksが発表した「2021年秋アニメ期待度ランキング」で、『ブルーピリオド』に続き第2位に選ばれたのは10月14日にスタートとなる『王様ランキング』。原作は「マンガハック」にて連載中の十日草輔による同名漫画で、累計発行部数は130万部を突破している。
絵本作家を目指していた十日が描く素朴で優しい絵柄からは想像もつかない、重厚なストーリーが話題を呼んでいる本作。主人公はボッス王国の第一王子・ボッジ。生まれつき耳が聞こえず、言葉も話せない。さらに短剣も振れないほど非力で、周りから王子の器ではないとバカにされている。そんなホッジは“カゲ”という不思議な友人にして、唯一の理解者を得たことで「世界一立派な王様になる」という夢を追いかけていく。
本作の魅力は何といっても、繊細なキャラクターの心理描写だ。ホッジはいつも笑顔だから何も考えていないように見えるかもしれないが、実はとっても感情が豊か。周りからどんなに酷い言葉を投げかけられても、平気なふりをして陰で一人涙を流す。その姿がいじましくて、自分の子供のように応援したくなるホッジ。だけど同時に、健気で心優しい彼にいつの間にか勇気と大切なことを教わる作品だ。
フジテレビ“ノイタミナ”枠(24:55~)で放送のため、本作は大人が改めて読む「道徳の教科書」といったところ。読み聞かせるのは、2020年より活動を開始した新人声優、ホッジ役の日向未南と、彼女を支える梶裕貴、江口拓也、坂本真綾、櫻井孝宏といった豪華声優陣だ。アニメファンのみならず、多くの人に刺さるヒューマン・ファンタジーとなるだろう。
『鬼滅の刃』無限列車編
そして最後にご紹介するのが、10月10日より放送されるTVアニメ『鬼滅の刃』無限列車編。先日テレビ初放送となった『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』でサプライズ発表され、大きな話題となった本作は劇場版を全7話で再構成したものだ。
特に注目されるのは第1話で描かれる完全新作エピソード。無限列車編で主人公の竈門炭治郎たちと共に鬼に立ち向かう、鬼殺隊の“炎柱”煉獄杏寿郎の前日譚が描かれる。TVアニメ第1期の終盤、“蟲柱”胡蝶しのぶに見送られ、短期間のうちに40人以上が行方不明になっているという無限列車に向かった煉獄。そこから炭治郎たちと合流するまでの出来事は原作でも描かれていなかったため、原作を読み込んだファンからもより一層注目を浴びている。
主人公レベルの活躍を見せ、映画を国内の歴代興行収入1位という成功に導いた煉獄がどのような思いで無限列車に乗り込んだのか。またプロモーションリールでは食堂で一人の隊士と会っている姿が映し出されているが、そこで煉獄が語る言葉とは。未だ誰も知られざる物語を踏まえ、改めて2話以降の無限列車編を見れば、また違った発見や感情の動きを得られるだろう。12月5日より放送を控える“遊郭編”に向け、気持ちを高めるためにもお見逃しなく。
※島崎信長の「崎」はたつさきが正式表記
■放送情報
『ブルーピリオド』
MBS・TBS系全国28局ネットにて、毎週金曜25:25~
BS朝日にて、毎週日曜23:00~
AT-Xにて、毎週木曜21:00~
Netflixにて先行独占配信
声の出演:峯田大夢、花守ゆみり、山下大輝、河西健吾、宮本侑芽、青耶木まゆ、平野文、福西勝也、神尾晋一郎、橘龍丸ほか
原作:山口つばさ 『ブルーピリオド』(講談社『アフタヌーン』連載)
総監督:舛成孝二
監督:浅野勝也
シリーズ構成・脚本:吉田玲子
キャラクターデザイン:下谷智之
美術監督:仲村謙 / 金子雄司
美術設定:緒川マミオ / 中島美佳
撮影監督:服部安
色彩設計:歌川律子
3DCG監督:大見有正
(c)山口つばさ・講談社/ブルーピリオド製作委員会
公式サイト:https://blue-period.jp/