『ぐんまちゃん』は子供も大人も楽しめる! 主演・高橋花林が大切にした愛らしさとは?

高橋花林は“ぐんまちゃん”をどう演じた?

『ぐんまちゃん』は子供も大人も楽しめるアニメ

(左から)ゆうみ、おとうさん、おかあさん

ーーエピソードの中で例を挙げると、ぐんまちゃんがおとうさん、おかあさん、ゆうみとで家族の設定を入れ替えるようなところでも、ってことですよね。

高橋:そうですね。喧嘩になりそうなシーンでも、あまり嫌味にならない。怒ってるのも可愛いねって思ってもらえる感じになったらいいなって。ぐんまちゃんはぐんまちゃんっていう子なので、いろんなものにバイアスがかかっていない。視野が広いってわけではないんですけど、なんでも受け止められる包容力がすごくて。あんまりモノを疑ったりとかはしない。全ての表現を真っ直ぐに、純粋にというのも心がけていたことですかね。

ーー以前、高橋さんが別の作品のインタビューでその役に対して「納得していないと演じるのは難しい」とおっしゃっていたのですが、今回のぐんまちゃんについてはどうですか?

高橋:納得はもちろん、そのシーン毎にしています。ぐんまちゃんというキャラクターへの知識は深めている途中という感じではあるんですけど、もちろんこれまで収録してきたところに関しては、「ぐんまちゃんだからこう考えるよね」というのを監督とお話したりして、その場その場で納得してやっています。

ーーセリフの奥の「ぐんまちゃんだったらこれは言わないだろう」ということですよね。

高橋:そうですね。ぐんまちゃんって、本当にストレートなので、セリフの裏とかはないんですよ。ぐんまちゃん自体がそういう子なので。すべてを真っ直ぐ受け入れるし、私もその受け入れたものを真っ直ぐ表現することに注力しています。

ーー『ぐんまちゃん』という作品自体の魅力は、どういったところにあると思いますか?

高橋:『ぐんまちゃん』のエピソード自体は穏やかな空気感の中、ぐんまちゃんたちが繰り広げる日常を描いた話で、それをアニメとしても楽しめるし、群馬の名所、名産を身近に感じられるのが魅力の一つだと思います。考えさせられるテーマもあって、子供も大人も楽しめるアニメだと思います。

ーーもちろん、群馬県のPRとしてのアニメでもあると思うんですけど、押しつけがましくないのが『ぐんまちゃん』の魅力だなと思います。

高橋:観光案内ではないんですよね。ハニワさんがキャラクターとして出てきて、群馬って埴輪が有名なんだとか、ヤヨイヒメもやよいひめってイチゴがあるんだとか。『ぐんまちゃん』自体の話もありつつ、群馬の魅力も伝わる、県とアニメのいいコンビネーションですよね。

ハニワ族

ーー高橋さんが特に好きなエピソードはありますか?

高橋:ヤヨイヒメが出てくる回です。『ぐんまちゃん』って、みんな優しかったり明るいキャラクターが多いんですけど、ヤヨイヒメは裏の顔があって、少し過激なことをいっちゃう時もあるんですよね。それが珍しくて面白いキャラクターだなって思いますし、お仕えするイチゴたちとか魔法の鏡たちとのやり取りも面白い。そんなヤヨイヒメを見抜いてしまうみーみちゃんも可愛くて、子供ってこういうところあるよなって感じで好きな回です。

ーートミオーカ工場のエピソードもそうですけど、お姫様とそれに仕える従者だったり、工場長とそこで雇われる従業員たちだったり、大人も考えさせられるテーマの回でもありますよね。

高橋:あー! 確かに。大人の方はそう思いますよね。あとは、ものしり博士のお話とかも。

ーー「知識が広がると周りがよく見えてくる」「幸せとは感じるもの」とか、日常の中で見失いがちな大切なことを教えてくれますよね。

高橋:作品から離れてみると、そう思いました。収録してる時は、私もぐんまちゃんのように全てを受け入れてしまうみたいで「そうなんだー」って感じになっちゃって……(笑)。

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