『ハコヅメ』シーズン2を熱望! 戸田恵梨香×永野芽郁を筆頭に完璧だったチームワーク
『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』(日本テレビ系)が9月15日の放送で最終回を迎えた。それは川合(永野芽郁)にとって、超ハードモードな日々の連続だった夏の終わりであり、藤(戸田恵梨香)が3年間追い続けていた桜(徳永えり)の轢き逃げ事件の解決を示している。
最終回でメインに描かれるのは、守護天使こと轢き逃げ犯の木村(森下能幸)を逮捕するまでの物語だ。罪の意識から飛び降り自殺を図ろうとする木村を止めたのは伊賀崎(ムロツヨシ)。「死んで許されるわけがない!」「逃がさないよ、絶対に。あんたには生きて罪を償ってもらうから」ーーその冷徹な表情から放たれるオーラに木村はその場から動けなくなる。それは伊賀崎が3年間溜め込んでいた行き場のない怒り。そして、藤もまたこの日のために3年間、休日を返上してまで捜査に当たってきた。源(三浦翔平)が藤に手錠を渡す。藤は桜との犯人を捕まえるという約束を無事果たすのであった。
さらに、事故がトラウマとなり退官という決断をする桜を、結果的に川合が止めるというラスト。藤へのジェラシーを抱かせ、後輩の自分がわざと嫌われ者になるという行動を取ったのは、源の言う通りに警察官としての成長を感じさせるポイントであり、それだけ藤のことを思っている証拠だ。藤と桜が再び笑い合っている姿を、源が「3年間ずっとあれが見たかった」と安堵する姿には同期としての絆を感じさせた。
この一件があってから、川合は藤への愛情を爆発させるようになる。例えば、藤の分のおにぎりを握ってきたり。けれど、藤はどこか引き気味。その関係性はかつての藤と桜のようでもある。
「きっと私はこれからの人生で、藤聖子という人と出会ったことを後悔すると思います。なぜなら、キツくて嫌われまくりの警察官という仕事に何より誇りを持てるようになってしまったからです」
その川合のモノローグは彼女が警察官として人々と向き合い成長してきたこと、そして、藤と川合という最強のペアっ子が誕生した証だ。
時々忘れてしまいそうになるが、『ハコヅメ』が描いてきたのは警察官のなんでもない日常である。元警察官である泰三子の原作漫画を元にしているとはいえ、それらをかっこよくも、かわいくも、面白くも、感動モノにも昇華してしまう『ハコヅメ』チームの演出と構成、何より戸田恵梨香と永野芽郁のダブル主演をはじめとするキャスト一人ひとりの演技の賜物だ。