日向坂46 影山優佳、『かぐや様』で俳優として新境地 “秀才”役で引く手数多の存在に?
日向坂46の影山優佳が、現在公開中の映画『かぐや様は告らせたい ~天才たちの恋愛頭脳戦~ ファイナル』に出演している。筆者は、そこまで前情報を入れずに劇場へと足を運んだのだが、平野紫耀(King & Prince)が演じる白銀御行、橋本環奈が演じる四宮かぐやが参加する生徒会へと新たに入会するキャラクターとして、主演キャストの一人に名を連ねていたので、はっきり言うと意表を突かれてしまった。と同時に、伊井野ミコという役柄は影山が演じるべくして辿り着いたキャラでもあるなと感じる。
影山が俳優デビューを飾ったのは、2017年10月に放送されNetflixで先行配信となったドラマ『Re:Mind』(テレビ東京系)。現在の日向坂46の前身グループ・けやき坂46のメンバーが主演という形の密室サスペンスドラマだ。なぜ部屋に閉じ込められているのか、その犯人は誰なのか。一人、また一人とメンバーが消えていく中で、最終話、最後に部屋に残った佐々木久美と対峙する真犯人が影山。グループにとっての初主演作で、最も重要な黒幕役を任せられたのだ。落ち着き払った態度で淡々と事件の真実を語っていくものの、随所で狂気性を孕んだその本性をちらつかせる影山。ラストはそのリミッターを外した力強い目線で終幕を迎えることとなる。『Re:Mind』の中で最もインパクトを残したメンバーだったと言えよう。
その後、影山は2018年6月から2020年5月の約2年間、学業のため活動を一時休止。そのインターバルがったこと、当時のけやき坂46がまだまだ陽の当たらないグループだったこともあり、影山の演技力が個人としてすぐさま脚光を浴びることはなかった。しかし、活動再開後、2021年2月放送の『THE突破ファイル』(日本テレビ系)内の再現ドラマでの警官役や5月オンエアのアニメ『さよなら私のクラマー』(TOKYO MX)での初の声優役と着々と個人としての経験を積み、今回の『かぐや様は告らせたい』へ大抜擢。ようやく花を咲かせることとなったのだ。
『かぐや様は告らせたい』で演じる伊井野ミコという役柄も影山自身にぴったりの役柄である。それは影山も生徒会に立候補したことがあったり、両親が共働きだったりと境遇が似ている細かな点もあるのだが、最も二人のイメージが重なるのが「秀才」というキャラクターだ。先述した活動休止期間、影山は東大受験に専念していた。残念ながら、結果は不合格となってしまったわけだが、その頭の良さは『日向坂で会いましょう』(テレビ東京)でのクイズ企画や、業界からも大きな注目を浴びているディープなサッカー愛を語るその口調や視点からはっきりと伝わってくる。