『彼女はキレイだった』繋がった愛と宗介の想い 樋口の心情はSexy Zoneの名曲と重なる!?

『かのきれ』赤楚衛二に重なるセクゾの名曲

 取材先で火事の騒ぎに巻き込まれ、迎えに来た宗介(中島健人)の優しさに触れた愛(小芝風花)。宗介が昔と変わりないことに気が付くと同時に、自分が宗介のことを好きなのだと自覚する。ところがその矢先、親友の梨沙(佐久間由衣)がまだ愛のふりをして宗介と会っていたことを知ってしまう。8月24日に放送された『彼女はキレイだった』(カンテレ・フジテレビ系)第7話は、愛が大変身を遂げた前回以上に大きな山場を迎える重要なエピソードである。

 梨沙と宗介のことでショックを受ける愛。宗介は愛への想いを募らせ何度も想いを伝えようとするのだが、梨沙との関係もあって自分の中で収集がつかない愛は、ついつい宗介を避けてしまう。一方で、2人の様子に自分の想いがもう届かないと理解した樋口(赤楚衛二)。愛を迎えに行った際に雨に打たれたことで風邪をひき、体調を崩してしまう。そんな中、あるレストランチェーンの役員と会食に臨んだ宗介は、そこで手渡された広報誌の中に梨沙の姿を見つけてしまう。

 言い出せない秘密や嘘を積み重ねていった愛と梨沙、自分の気持ちをストレートにぶつけられずにいた宗介と樋口。あまりにも複雑に、もつれにもつれていた彼らの四角関係の糸が、思いも寄らないかたちで正常化した今回のエピソード。ある意味では物語のひとつのゴールに辿り着いたと言ってもいいだろう。16年間募らせてきた想いがようやく繋がった宗介と愛。けれどもそれは同時に、もつれた糸の一本か二本がいまにも途切れてしまいそうなほどダメージを受けていることを予感させるのだ。

 そういった意味では、その糸の紛れもない一本である樋口が今回もとことん場をさらうほど光り輝く。愛が宗介と梨沙が会っていたことを知り、悩みを打ち明けられた樋口は、こっそり梨沙にそのことを伝える。そこで「自分を見失ってた私も悪い」と嘆く梨沙に対し、「見失うのが恋愛だから」といつもの調子で励ましの言葉をかける。そこからはラストで宗介からの電話を受けて立ち去ろうとする愛に「行くな」と言う言葉に至るまで、ほぼすべてが名台詞になってしまうほど、豊かすぎる感情が溢れ出っぱなしだ。

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