『彼女はキレイだった』中島健人が見せた多彩な表情にキュン 四角関係はさらに複雑に?

『かのきれ』中島健人の多彩な表情にキュン

 仕事のミスの責任をとって編集部を辞めた愛(小芝風花)だったが、宗介(中島健人)からもらった後押しの言葉で復職を決意。そして髪を真っ直ぐにし、ファッションもメイクも洗練され、編集部で樋口(赤楚衛二)たちを驚かせるのだ。8月17日に放送された『彼女はキレイだった』(カンテレ・フジテレビ系)第6話は、宗介の「おかえり」の言葉とともに“第二章”の幕が開ける。単なる見た目の良し悪しの話ではなく、自分の中に発生した自信を明確に表出させる術を身につけた愛。四角関係のこじれ具合が著しくなる一方で、物語自体はよりポジティブな方向へと舵を切っていくことになるわけだ。

 愛が発案した童話をテーマにした特集企画についての編集企画が行われ、子どもの頃から思い入れのある絵本の作家である夏川ちかげにインタビューをしたいと申し出る愛。宗介はそれにGOサインを出し、樋口も愛に別のインタビューの原稿を書いて鍛えておくことを提案するのだ。そんななか、いまだに宗介に本当のことを言えず、想いを断ち切れないでいた梨沙(佐久間由衣)は宗介に「昔の話はやめない?」と切り出す。しかし宗介は、梨沙のある発言から彼女が自分の初恋の相手ではないという疑念を持つようになるのである。

 今回のエピソードは表情によって感情の複雑な揺らぎを体現する宗介がとにかく活きる回であった。糖分補給のキャラメルを受け取るための美しい90度ターンも見逃せない点ではあるが、モストの一員として頑張ることを誓う愛に微笑みかけたり、雨が降ったら髪が膨らんでしまうと樋口に話しているのを聞いてハッとした表情を見せたり。さらに梨沙が本当に“佐藤愛”なのかという疑念を持ち始めて鎌をかけるような質問を投げかけ、「何年経ったと思ってんの」と言われて少し寂しげな表情を浮かべたり。

 なかでも樋口とのエレベーター前のシーンはすごく良い。2人の前にやって来た愛に声をかけようとしても、言いたいことを全部樋口に持っていかれてしまう。切り返しのカッティングの末に、2人の間を通り抜ける愛の後ろ姿をとらえるショットで一度見切れてしまった宗介が、再び画面に戻ってくると浮かべているなんとも言えない不満げな表情。物語の中核にある四角関係を構成する「宗介→愛←樋口」の三角関係の成立をまざまざと証明する重要シーンといえようか。

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