西野七瀬、『ハコヅメ』牧高役で見せる熱き闘志 特別編はドラマオリジナルの内容に

西野七瀬、『ハコヅメ』で見せる熱き闘志

 戸田恵梨香と永野芽郁のW主演ドラマ『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』(日本テレビ系)の特別編が8月4日に放送された。

 今回の特別編は、第1話と第2話のエピソード総集編と、源(三浦翔平)、牧高(西野七瀬)、鈴木(渕野右登)、北条(平山祐介)による捜査一係のとある1日を描いた新撮エピソードによって構成されている。

 正直、新撮エピソードとは言っても……とそこまで期待していなかったのだが、これがスピンオフ的な視点で面白い。源は女性からの食事の誘いに、牧高は新選組・斎藤一のフィギュアを買いに、鈴木は牧高を猫カフェに誘いに、北条は部下を飲みに誘おうと19時を目指して仕事に奮闘する。ドラマ版では各キャラクターの心の声がより強調されており、その演出が上手く活かされた原作にないオリジナルエピソードだ。

 鈴木は原作に登場しないドラマだけのオリジナルキャラ。ここまであまり目立った活躍はなかったが、ペアの牧高が気になっているという恋愛要素が急浮上してくるのだ。公式サイトの彼のプロフィールには「『真面目』を絵に描いたような性格で、情報収集が得意」とある。その設定の通りに鈴木は差し入れになぜか野菜ジュースを買ってくる。「だって牧高さん、これお好きじゃないですか」という一言に牧高はドン引き。川合(永野芽郁)と同じく、藤(戸田恵梨香)との関係性を聞いてしまうところも、その真面目な性格を表している。

 出動連絡が入り、捜査一係の面々が帰路についたのは23時過ぎ。残った牧高が源に「もう、私無理です」と藤の代わりは務まらないと相談し、そこからなぜ交番に異動になったのかという今後のエピソードへと自然に繋げる脚本もお見事。藤と川合、源と山田(山田裕貴)に隠れていた牧高と鈴木のペアにこのオリジナルエピソードではスポットが向いた印象である。

 特に原作でも少々不遇な立ち位置にいる牧高が活躍する姿は貴重だ。牧高は女子校育ちの、新選組オタクで、藤の後輩で川合の先輩という間柄にいる。源から「マウンテンメスゴリラ」と呼ばれるほどにはっきりとした性格の藤に、純粋で天然キャラの川合。その2人に挟まてしまっている牧高だが、新選組を投影させた職務への向き合い方や責任感の高さは誰にも負けない。時にはへこたれながらも男社会の刑事課で熱き闘志をひっそりと燃やす牧高を、西野七瀬が演じている。

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