乃木坂46卒業生なぜバイプレーヤーとして台頭? 西野七瀬や若月佑美らの活躍から探る

乃木坂46卒業生がバイプレーヤーとして活躍

 国民的アイドルグループ乃木坂46。その卒業生たちがドラマや映画、舞台と活躍の場を広げている。今期ドラマでは、『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』(フジテレビ系)に西野七瀬、『私の家政夫ナギサさん』(TBS系)に若月佑美が出演。若月は、7月17日より上映が開始された映画『今日から俺は!! 劇場版』にもドラマ版に引き続き登場している。また、深川麻衣は公開中の中村倫也主演映画『水曜日が消えた』に出演。アイドルから女優への転身は珍しいことではないが、乃木坂46に関して言えば、卒業生たちがそれぞれバイプレーヤーとしての位置を確立しつつある。若手女優に詳しいライターの久保田和馬氏は以下のように語る。

『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』(c)フジテレビ

「他のグループだとセンターのカラーに合わせて周りが流されるようにグループ全体のイメージが決まりますが、乃木坂46はそれぞれのメンバーの個性が秀でていて、それが卒業後の女優活動にも繋がっているのかなと思います。例えば西野七瀬さんに関しては、去年のちょうど今ごろに放送されていた『あなたの番です』(日本テレビ系)で代表作を得て、その後に出演した映画『一度死んでみた』は端役だったので、今回の『アンサング・シンデレラ』が女優としてのブレイク後最初の大きな役柄です。『あなたの番です』と『アンサング・シンデレラ』、どちらにおいても彼女の役柄は登場人物の中でも視聴者の視点に一番近いポジションで、彼女の純朴なイメージと非常にマッチしています。つまり、グループにいたときのイメージがそのまま引き継がれていると言ってもいいのではないでしょうか」

 久保田氏は若月についても続ける。

『私の家政夫ナギサさん』(c)TBS

「若月佑美さんは、『今日から俺は!!』(日本テレビ系)などの福田雄一監督作品でコメディにも挑み、先日は松重豊さん主演の『ドラマW 父と息子の地下アイドル』(WOWOW)で印象的な演技を見せてくれました。今回の『私の家政夫ナギサさん』では、多部未華子さん演じる主人公の後輩役で、冷静かつツッコミ役ともいえるポジションは、『今日から俺は!!』などで演じてきた役柄と通じるものがあります。これも乃木坂時代の彼女のイメージに近いでしょう。西野さん然り若月さん然り、女優として地道にステップアップを重ねています。名前が売れているからといって、卒業してすぐに主演を張ってしまうと、話題だけが先行して、その後どんどん低迷していきかねない。端の役からきっちりと作品を支えていくという経験を積んでいくことが、バイプレーヤーとしての乃木坂46卒業生の活躍に繋がっていると思います」

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