『おかえりモネ』謎の男“宇田川さん”は誰? 第11週「相手を知れば怖くない」の伏線に
気象予報班の「あさキラッ」チームに加わり、昼夜逆転の生活を送っていた百音(清原果耶)が初めて迎える週末。“すーちゃん”こと親友の明日美(恒松祐里)とビールを片手に夜遅くまで恋話に花を咲かせ、気持ち良くうたた寝し始めた百音にホラーな展開が。また誰かが夜な夜なお風呂場を磨く物音が聞こえてきたのだ。
今にも「怖いなー 怖いなー」という稲川淳二のナレーションが流れてきそうだが、『おかえりモネ』(NHK総合)第53話では、百音と明日美の同居生活がおびかされる(?)衝撃的な事実が菜津(マイコ)から語られる。
菜津が百音と明日美に隠していた事実。それは、シェアハウスに住んでいるのは菜津とその祖父母以外にもう一人いるということだった。名前は“宇田川さん”。今回の騒動で目を覚ましてしまった菜津の祖父母がお世話になった人の孫で、男の人だという。菜津も祖父母も「部屋から出てこないけど、いい人」と同じことを繰り返すだけで、年齢も人物像も定まらない。
完全に引き気味の百音と明日美をよそに、始まったのは祖父母による自虐ネタの応酬。「あんたに聞いてもダメか、ボケちゃってもんな」「あんただって昨日のことも覚えていないでしょうが」「そうだな、あはは」と物忘れがヒドくなった自分たちをいじり合う菜津の祖父母。まるでコントのようなやり取りに思わず笑ってしまったが、肝心の百音たちはそれどことではない。菜津は百音と明日美に下宿先を解約するなら、引っ越し費用も出すと判断を任せた。
明日美曰く、意外に“しぶとい”百音は楽観的。いい人の菜津が太鼓判を押している人なら大丈夫だと下宿先に住み続けることを決める。一方、「殺人鬼だったらどうするの?」と心配しまくっている明日美。“東京は怖いところ”というイメージを持っているのは地方出身者の“あるある”で、例えば筆者の知り合いは上京する際、祖母から「東京では刺されるから絶対に人と目を合わせてはダメ」と聞かされ怯えたそうだ。でもそんなことはあるはずもなく、すぐ東京の環境に慣れてしまうのも“あるある”。行動派の明日美は順応性も高く、怖かった物音も理由がわかれば気にならなくなったという。たしかにホラーだった「シャコシャコ」という音も誰かがそこで暮らす人のために風呂場を磨いている音だと思って聞いてみると、どこか温かみを帯びている。