坂口健太郎演じる菅波先生がまさかの再登場! 『おかえりモネ』“1300万分の2の奇跡”が
百音(清原果耶)の激動の上京初日が終了した。
『おかえりモネ』(NHK総合)「東京編」のスタートとなる第10週「気象予報は誰のため?」。築地にあるシェアハウスで銭湯をリノベーションした汐見湯に到着。明日の面接に備えて下見に行ったはずの会社「ウェザーエキスパーツ」で、久しぶりに再会した野坂(森田望智)と内田(清水尋也)に捕まり、あれよあれよと言う間にテレビ局・Jテレへ。そこで百音は夕方の情報番組「ニュースナイト」、そこから一旦帰宅するも野坂から呼び出しをくらい翌朝の「あさキラッ」にもチームの一人として参加することになる。
一睡もしていないのだから、汐見湯に併設されたコインランドリーで寝落ちしてしまうのも仕方ない……。ちなみに、宮城編では震災があった3月11日や百音の試験日、そして上京タイミングを視聴者に把握させるために細かく年月日を表示させていたが、この第10週では時間表示にすることでこの忙しない内容が1日の出来事であることを示している。
結果的に百音は面接なしでウェザーエキスパーツに採用となる(バイトだけど)。それは面接をするはずだった朝岡(西島秀俊)が百音をチームの一人として正式に認めたということ。資格の取得はほんの入り口にすぎず、気象予報の本番は現場にある。常に変わり続ける天候と対峙し、1億2千万人に最適な情報を届けるため、日々自我と葛藤している。
「私がこの仕事で守りたいのは、この幼なじみみたいな自分の大切な人たちなんです」ーー仕事をするのは自分の大切な人のためか、顔の見えない不特定多数の人たちのためか。与えられた時間の中でその最適解は決められていくが、一番大切なのは「守りたい」という思い。かつて朝岡が百音に言った「私たちが全力を尽くして提供するのは大切なものを守る時間です」という言葉とも思いは共通している。百音をJテレの社会部に送り出した朝岡はじっと一点を見つめ何か思いを巡らせてからデスクに座る。想像の域を出ないが、この時には朝岡の中で百音は採用と決まっていたのではないだろうか。
また、朝岡が実際に口にしているように採用の決め手となったのは、神野マリアンナ莉子(今田美桜)のサポート役もある。朝の情報番組『あさキラッ』で、たまたまニュースが1本なくなり天気予報の時間が2分増えた。宮城に強風が吹くという情報をふわっと伝えなければならない。そこで百音が発案したのが、ウェザーエキスパーツの社長・安西(井上順)から手渡された会社のオリジナルキャラクター「コサメちゃん」と「傘イルカくん」のパペット人形を起用する方法だった。
そのかわいらしいキャラクターは朝の雰囲気にぴったり。気象キャスター指導は、朝ドラ前の情報番組『おはよう日本』(NHK総合)で中継を担当していた気象予報士・山神明理。彼女もまたカエルのパペット人形で愛らしく天気を伝えていたのだ。突如降ってきた繋ぎの30秒も百音が機転を利かせ対応。その結果、SNSには「コサメちゃんと傘イルカくん」がトレンドの7位に、「神野マリアンナ莉子」の名前もトレンド入りを果たした(2016年に放送していた朝ドラ『とと姉ちゃん』が5位にいるのも面白い)。キャラクターグッズが売れないと悩んでいた安西は歓喜。当然この先も、莉子と百音のコンビを続けることになるのは確定だ。