『おかえりモネ』家族の写真を見つめすすり泣く永瀬廉 新次と亮が抱える“海”という闇

『おかえりモネ』すすり泣く永瀬廉

 2015年の年末、百音(清原果耶)は3度目の気象予報士試験に向けて、帰省も兼ねて実家で勉強することになった。森林組合の面々は、離れたところから百音と菅波(坂口健太郎)のやりとりを眺めている。菅波が「受験で最後にものを言うのは体力と記憶力です」と縄跳びを差し出すのを見て、森林組合の人々は二人の関係に進展がないことを残念がっていたが、菅波からのエールを受け取った百音は満面の笑みを浮かべていた。

 NHKの連続テレビ小説『おかえりモネ』が第8週初日を迎え、百音と未知(蒔田彩珠)が、「気仙沼本土で男で会っている」と噂されている母・亜哉子(鈴木京香)の真相を確かめるため、後をつける。

 実家で勉強に励む百音は、亜哉子の噂が島中に広まっていることを知る。亜哉子の噂は百音の父・耕治(内野聖陽)と祖父・龍己(藤竜也)の耳にも届いており、亜哉子を前にして落ち着かない様子の耕治と「いいかげん聞げよ」とせっつく龍己の会話が面白い。そんな中、未知は百音に「(噂を)確かめに行かない?」と誘う。翌日、百音は「私、こんなごどしてる場合じゃないの」と言いつつ、未知とともに亜哉子の行方を追いかけた。

 亜哉子が気仙沼本土で会っていた人物は、亮(永瀬廉)の父・新次(浅野忠信)だった。新次は亜哉子と会うことを気にしており、亜哉子を気にかける。どうやら亜哉子は島中で噂になっていることを知っていたらしく、「もう島では大変ですよ。永浦さんちの亜哉子さんがってあること、ないこと、ないこと、ないこと」と笑ってみせた。

 亜哉子は新次の顔を見て、ホッとした様子で「よかった。顔、前と全然違います」と言う。新次は「飲んでませんからね一杯も」と言っていた。確かに、これまでの荒んだ様子とは異なる表情だ。しかし亜哉子が「うん、偉い、偉い」と口にした途端、表情が固まった。「男にそういう言い方しない人でしょ」という新次の声の響きと表情から、一瞬緊迫した空気が漂う。だが新次が「あいづだよ、そういう言い方」と穏やかに続けたことで、亜哉子も安心した様子で言葉を返した。

「そう。言い方がかわいいんですよね。美波さん」

 百音と未知は二人の会話から、父・耕治のずっと忘れられなかった人が亮の母・美波(坂井真紀)であることを知った。

 第8週初日は、船内で家族の写真を見つめてすすり泣く亮の姿で締め括られた。新次を演じる浅野が亜哉子と会話中に見せた一瞬の不穏さ、そして亮の涙から、これまで登場してこなかった美波に何かが起きたのだと察しがつく。

 第8週のタイトルは「それでも海は」。新次と亮が抱える闇を生み出したのも、それを晴らすのも「海」ということだろうか。

■片山香帆
1991年生まれ。東京都在住のライター兼絵描き。映画含む芸術が死ぬほど好き。大学時代は演劇に明け暮れていた。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演:清原果耶、内野聖陽、鈴木京香、蒔田彩珠、藤竜也、竹下景子、夏木マリ、坂口健太郎、浜野謙太、でんでん、西島秀俊、永瀬廉、恒松祐里、前田航基、高田彪我、浅野忠信ほか
脚本:安達奈緒子
制作統括:吉永証、須崎岳
プロデューサー:上田明子
演出:一木正恵、梶原登城、桑野智宏、津田温子ほか
写真提供=NHK

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「国内ドラマシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる