『おかえりモネ』のメンター“サヤカさん”は唯一無二の存在 夏木マリ自身と重なるその姿

夏木マリ自身と重なる唯一無二のサヤカさん

 本作での“サヤカさん”は、両者のちょうど中間に位置するような役どころと言えるだろう。サバサバとしておりカッコいい姉御肌な女性であることは間違いないが、何か体制に抗い続けて今の彼女が存在するというよりも、自分らしく突き進んだ結果としての今の姿を見せてくれているように思える。肩の力が良い具合に抜けていて、“正解”を押し付けてはこない、とても絶妙な距離感の“大人”だ。将来に迷う百音に樹齢300年のヒバの木を見せて“ゆっくりで良いんだよ”というメッセージを伝えたり、“大人だってもがき傷つきながら生きている”ことに気づかせてくれる貴重な存在だと言えるだろう。

 第7週「サヤカさんの木」では、彼女が苗木を運ぶ作業中に骨折をしてしまい、百音がサヤカのために何ができるか思い巡らせるようだ。これまであまり触れられてこなかったサヤカの過去についても少しは明かされるのだろうか。百音がサヤカにどんな恩返しをしようとするのかも気になるところだ。

■佳香(かこ)
元出版社勤務。現在都内OL時々ライター業。三度の飯より映画・ドラマが好き。Twitter

■放送情報
NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演:清原果耶、内野聖陽、鈴木京香、蒔田彩珠、藤竜也、竹下景子、夏木マリ、坂口健太郎、浜野謙太、でんでん、西島秀俊、永瀬廉、恒松祐里、前田航基、高田彪我、浅野忠信ほか
脚本:安達奈緒子
制作統括:吉永証、須崎岳
プロデューサー:上田明子
演出:一木正恵、梶原登城、桑野智宏、津田温子ほか
写真提供=NHK

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