『探偵☆星鴨』ユルいコメディ×ミステリーの面白さ 第9話は有岡大貴の表情と声に注目

『探偵☆星鴨』コメディ×ミステリーの面白さ

 探偵ドラマ史上最も「頭をユルめる」コメディ・ミステリー『探偵☆星鴨』(日本テレビ系)が、いよいよクライマックスに突入。6月21日放送の第9話では、第1話からの謎である「タワシ殺人事件」に星(有岡大貴)が迫る。

 「君の力が必要なんだ」。捜田刑事(岡田義徳)から依頼を受けた星。念願だった殺人事件の依頼に唐戸(片山友希)も喜ぶが、依頼を受けるということはすなわち、星の師匠である城豊也(通称・ジョー)(堀部圭亮)を追い込むことでもあるかもしれないと捜田は念を押す。それでも星は、自らの手で事件を解決すると誓うのだった。

 さっそく、星の探偵事務所に「タワシ殺人事件捜査本部」の張り紙を掲げる捜田だが「捜査本部」を名乗るわりには、あまりに人の気配がない状況を星は不思議に思う。聞けば、刑事たちはみな将来有望なエリート刑事・横入(竹田光稀)のほうへ行ってしまい、ここには捜田と制服警察官2人しかいないのだという。ようやくかの名探偵たちのように難事件を解けると意気込んでいた星は、脆弱な“名ばかり捜査本部”の実態に愕然。「僕も横入派に!」と飛び出そうとする星、すがる捜田……2人が押し問答をしているところへ、横入がやってきた。

 嫌味たっぷりな横入の言動に、星はやる気を燃え上がらせる。かくして、事件解決に向けて再び星と捜田は結束したのだった。まず星たちは、互いが持つ情報をもとに事件の経緯を整理。現在、重要参考人とされているジョーは本当に犯人なのかーー? 星は、ジョーを信じていた。ジョーとの過去に思いを馳せる星。星がここまでジョーをまっすぐに信じられる理由、信じたい理由は、第9話にしっかりと描かれている。そしてすぐに衝突してしまう星と捜田だが、捜田は捜田なりに、星に対してある思いを抱いていた。

 捜田の「現場百遍!」の言葉で、気持ちを仕切りなおした星。探偵・黒谷(森廉)が殺されていた現場に向かい、捜田から現場のくわしい状況を聞く。殺害現場のシーンで、思わずクスっとしてしまうドラマもめずらしい。随所に張り巡らされたこういう“らしさ”が、コメディ・ミステリーを冠する所以だ。

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