玉木宏×広末涼子、白熱のぶつかり合い 『桜の塔』悪に染まる漣を爽は救えるのか?

『桜の塔』玉木×広末、白熱のぶつかり合い

 玉木宏が主演を務めるドラマ『桜の塔』(テレビ朝日系)が4月22日に第2話を迎えた。

 第2話は第1話と前後編のような関係性で繋がっている。手柄を自分のものとするため上條漣(玉木宏)が事件の裏で暗躍していたことをラストのどんでん返しに持ってきた第1話に対して、第2話では漣の心情をあらわにしながら事件解決までを描いているからだ。そして、漣が初めから犯人を泳がせ裏で手ぐすねを引いていたことを水樹爽(広末涼子)が知ることとなる。爽が漣へと銃口を向けるシーンは前後編のクライマックスと言えるだろう。

 爽が漣に銃を突きつけるのは、2つの事件への関与を認めようとしないからだ。漣にはプロファイリングから確実な証拠も証言も得ていないことはバレているが、爽は自身の憶測を信じて、桜の代紋の警察官バッジを外すよう漣に命じる。

「なんでそんなに変わっちゃったの……? 昔のあんたはそんなんじゃなかった。誰か傷ついている人がいれば、そっと手を差し伸べて一緒に泣いてくれた……。一緒に闘ってくれた! それが私の知ってる上條漣だよ」

 爽の父・鉄朗(小松和重)が経営する中華料理店「龍鉄」には、漣と爽の幼少期の写真が飾られている。ピースをしてニッコリ笑う爽(稲垣来泉)と顔を晴らして泣く漣(小林優仁)。クラスの男子にいじめられる爽を漣が父・勇仁(岡部たかし)の拳銃を持って仕返しに行き、それが父にバレてフルボッコにされた時の1枚だ。爽が笑っているのは漣が守ってくれたのが嬉しかったから。けれど今では漣も爽も笑うことはなくなってしまった。

 必死の形相で拳銃を向ける爽に漣が明かすのが、なぜそこまでして警察のトップを目指すのか。その背景には勇仁が自殺する前に漣に伝えた「警察に殺される……」という言葉があった。勇仁を自殺に追い詰めた警察の存在。漣が警察のトップに立つ目的は組織の膿を浄化すること。そのためであれば喜んで悪に染まる。父が望んでいるわけではないことは理解しているものの、漣は立ち止まるわけにはいかなかった。

 「撃って俺を楽にしてくれ」と漣は爽を煽ってみせるが、彼女が持っていた拳銃からは空砲が鳴る。爽のポケットからジャラジャラと出てくる弾丸。最初から爽に漣が撃てるはずはなかった。残ったのは、爽に漣を助けることは出来なかったという真実。演じる玉木宏と広末涼子の白熱の芝居がぶつかりあったシーンでもある。

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