『スパイダーマン:スパイダーバース』続編の監督チームが決定 人選はショーレースを意識?

『スパイダーマン:スパイダーバース』続編の監督チームが決定 人選はショーレースを意識?

 2018年に公開された『スパイダーマン:スパイダーバース』の続編の監督チームにホアキン・ドス・サントス、ジャスティン・K・トンプソン、そしてケンプ・パワーズの3名が就任した。『スパイダーマン:スパイダーバース』といえば、2019年の第91回アカデミー賞長編アニメ部門でオスカーを受賞した大ヒット作品。

 グラフィティを愛するアフロ・ラティーノ、マイルス・モラレスがある日突然蜘蛛に噛まれ、自分の世界(アース)のスパイダーマンの死を受けて自ら新たなスパイダーマンになっていく。そんな彼のライジングに手を貸したのは他でもない、別のアースのスパイダーマンたち。キングピンが加速器を使ったことで異次元からやってきた、スパイダー・グウェン、スパイダーマン・ノワール、ペニー・パーカー、スパイダー・ハム、そしてピーター・B・パーカーだった。

 1作目は終始、一般人だったマイルスが少しずつスパイダーマンとしての教訓を学んでいき、“覚悟を決める”までの物語だった。マイルスの次元に長く居続けられない他のスパイダーマンたちは最終的に各々のアースに帰り、マイルスが最終的に1人でラスボスのキングピンに立ち向かった。映画ラストではそれぞれの次元のスパイダーマンが自分のアースに戻っていくも、ラストにモラレスの上に再びポータルが開き、グウェンが話しかけるシーンで終わる。続編のストーリーの詳細は未だに明かされていないが、プロデューサーのエイミー・パスカルによると、再びモラレスの話となり、彼とグウェンの関係性(ロマンス?)に焦点も当てられるという。

 このたび発表された監督チームは、前作に引き続き3名体制となっている。ホアキン・ドス・サントスは北米で人気のアニメ『ザ・レジェンド・オブ・コーラ』やDCアニメ『ジャスティス・リーグ:アンリミテッド』で監督を務めている。また、ジャスティン・K・トンプソンは前作の美術監督であり、何より発表が最後となったケンプ・パワーズは第93回アカデミー賞にノミネートされている『あの夜、マイアミで』の舞台脚本を執筆した人物で、映画版も脚本・製作総指揮に携わっている。さらに同年アカデミー賞ノミネート作品の『ソウルフル・ワールド』の監督・脚本家でもある。まさに、今業界からかなり注目されている人物で、おそらく今年の長編アニメーション部門でオスカー像を手にする者だ。前回のショーレースで見事勝利を収めた『スパイダーバース』チームが、さらに手堅く再びアカデミー賞行きを期待しての人選だろう。

 続編には先述のモラレスとグウェンの他に、前作のエンドクレジットシーンで姿を現したスパイダーマン2099ことミゲル・オハラが再登場するはず。その場面では原作『スパイダーマン2099』にも登場するアシスタントホログラム、ライラが異次元を行き来する時計型のツール、ギズモを開発し終わり、彼に手渡す。そして「まずは最初から」と言ったミゲルが向かった先がアース67という、1967年に放送されたスパイダーマンのアニメシリーズの世界であり、ファンお馴染みのスパイダーマンとスパイダーマンの遭遇シーンをオマージュしたものだった。彼がマルチバースを行き来するキーパーソンとして続編で活躍してくれるのかもしれない。

 さらに、日本には嬉しい東映版スパイダーマンが登場する予定であることも、前作に引き続きプロデューサーとして携わるフィル・ロード(とクリス・ミラー)が、ファンのTwitterに答える形で明かしている。東映版のスパイダーマンは1978年から2年にわたって放送されていたアニメ。先の67年の約10年後にあたるわけだが、もしかしたらクラシックのスパイダーマンの世界が続編に関わってくることの暗喩だったのかもしれない。何はともあれ、『ソウルフル・ワールド』の監督が加わることで、また笑いあり涙あり(涙の量が前作より増えそう)な予感だ。

■アナイス(ANAIS)
映画ライター。幼少期はQueenを聞きながら化石掘りをして過ごした、恐竜とポップカルチャーをこよなく愛するナードなミックス。レビューやコラム、インタビュー記事を執筆する。スパイダーマッ!InstagramTwitter

■リリース情報
『スパイダーマン:スパイダーバース』
Blu-ray&DVD発売中

プレミアム・エディション【初回生産限定】9,200円(税別)
ブルーレイ&DVDセット【初回生産限定】4,743円(税別)
4K ULTRA HD&ブルーレイセット【初回生産限定】6,800円(税別)
IN 3D【初回生産限定】5,695円(税別)

発売元・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
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