Netflix、『愛の不時着』など韓国作品ヒットの背景とは? 日本と海外市場では異なる点も
『梨泰院クラス』『Sweet Home -俺と世界の絶望-』などウェブトゥーン(韓国発のデジタルコミック、ウェブコミックの一種)原作の作品の多さも韓国Netflixの特徴だ。
キム・ミニョンは「韓国ではウェブトゥーンが大きなエンターテインメント産業になっています。過激な表現や、作品のスケールの大きさが特徴でもあるウェブトゥーンは、これまで既存のメディアでは映像化が厳しい部分があったのですが、Netflixではそうした“実写化の壁”を超えて表現できます。『梨泰院クラス』『Sweet Home -俺と世界の絶望-』などのヒットは、表現の自由を求める人たちとNetflixの良好な化学反応を生み出した結果だと思います」と、ウェブトゥーン作品とNetflixの相性の良さをアピールした。
今後の海外発信については、「作品に国境はありません。言葉の壁を超えて、視聴者の皆さんにコンテンツを見つけてもらうために、レコメンドのアルゴリズムなどと合わせて、プロモーションの努力をこれまで以上に進めています。まだ、先行事例は多くはないのですが、今後は海外の有名なIP(知的財産)をローカルでリメイクすることも検討しています。例えばスペインNetflix制作の『ペーパー・ハウス』はNetflix内では非常に大きなIPですが、『ペーパー・ハウス』の韓国でのリメイクも検討しています」とそのビジョンを語った。
最後にキム・ミニョンは『韓国のクリエイターの方々に会う度に無限のストーリーの可能性を感じます。新人のストーリーテラーへの門戸もNetflixでは常に開かれています。Netflixがクリエイターの方々にとって“海外に向かう扉”になれば嬉しいです。最近も、計画したものを着実に実現するインフラ構築のために新たにスタジオを2つ作りました。10年後には、Netflixが韓国のみならずアジア全域で欠かせない“必需品”にしたいと思っていますし、できると考えています」と締めくくった。