『青天を衝け』吉沢亮の走る姿が爽快! 栄一と慶喜、2つの物語がスタート

『青天を衝け』吉沢亮の走る姿が爽快! 栄一と慶喜、2つの物語がスタート

 大河ドラマ『青天を衝け』(NHK総合)が、2月14日に放送を開始した。

 本作は、新一万円札の顔としても注目される渋沢栄一を主人公とした、大河ドラマ第60作目。幕末から明治へと、時代の大渦に翻弄され挫折を繰り返しながらも、青天を衝くかのように高い志を持って未来を切り開いた渋沢の姿を描く。

 第1回「栄一、目覚める」でメインに描かれるのは、栄一(小林優仁)と後の徳川慶喜となる七郎麻呂(笠松基生)の少年時代。『青天を衝け』は、武蔵国榛沢郡血洗島村(現在の埼玉県深谷市)を舞台にした栄一と江戸で繰り広げられる政治劇、2つの物語を並行して描いていくのが大きな特徴の一つである。その2つの物語はやがて交錯していく。そのことを印象付けるのが、冒頭の栄一(吉沢亮)と慶喜(草なぎ剛)の出会いのシーンだ。

 供を連れて街道を馬で駆けていく慶喜。その背後から叫び声を上げながら慶喜を追って走るのが栄一とその相棒・喜作(高良健吾)だ。

「それがしは渋沢栄一でございます!」
「すでに、徳川のお命は尽きてございます!」

 転んでも、道を塞ぐ小川が流れていても走るのをやめない。栄一の必死な声、言い換えれば暴言は慶喜の耳に届き、家臣らとともに馬を制しさせる。「どうかこの渋沢をお取り立てくださいませ!」。栄一の思いは慶喜へと届き、屋敷へ呼ぶようにと側近である平岡円四郎(堤真一)へと伝えられる。

 威風堂々とした姿でひれ伏す栄一をじっと見つめる慶喜。後に栄一が一橋家の家臣となるきっかけの、ほんの数分の短いシーンであるが、2人の熱量がぶつかり合う印象的な対峙である。

 『青天を衝け』で栄一はとにかく走る! 走る! 走る! 人一倍にワンパクで、強情でお喋りなその性格は幼少期からであり、その活発に動き回るさまは、慶喜を追いかけるシーンが象徴的だ。1月27日の会見で自身も認めていたように、演じる吉沢亮は映画『一度死んでみた』や『青くて痛くて脆い』を代表して、どこか陰のある役が多かった。けれど、栄一はありのままの感情を表に出す人物。挑戦的な役に吉沢は「新しい扉がバンバン開いてる」というが、この1年以上にわたる撮影期間の中で、一人の役者として逞しく成長していくことを確信させてくれる。

 栄一は後に、およそ500の企業、600もの社会公共事業に関わり、民間外交にも力を注ぎ、ノーベル平和賞候補に2度選ばれることとなる。そのことを予感させるのが愛情深い母・ゑい(和久井映見)の「人は生まれてきたその時から一人でないんだよ。いろんなものと繋がってるんだよ」「あんたが嬉しいだけじゃなくて、みんなが嬉しいのが一番なんだで」という教え。みんなが幸せになることを目指した栄一の礎を築いた一つの言葉だ。

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