『麒麟がくる』木村文乃が演じた煕子の生涯 初々しさと勢いを携えたHiHi Jets 井上瑞稀も登場

『麒麟がくる』木村文乃、煕子の役目を果たす

 信長(染谷将太)の窮地を何とか救った光秀(長谷川博己)だったが、自身も意識を失ってしまう。NHK大河ドラマ『麒麟がくる』の第39回「本願寺を叩け」では、昏睡状態の光秀に献身的に尽くす煕子(木村文乃)の姿が描かれる。

 信長は、帝(坂東玉三郎)に贈った蘭奢待が毛利に渡ってしまったことを知っていた。毛利といえば裏で本願寺を支える、いわば反対勢力である。この出来事で信長は帝との間に距離を感じ、嫡男の信忠(井上瑞稀)に家督を譲り京を任せると、自身は安土に新たな城を築き始める。帰蝶(川口春奈)が育てた奇妙丸は立派に成長し、信忠と改め信長の背中を追う。信忠を演じたのは、ジャニーズJr.内のグループ・HiHi Jetsの井上瑞稀だ。くるりと丸い瞳が染谷演じる信長によく似ており、信長の後ろに控える姿はまさにこれから家督を継ぐ初々しさと後継者と認められた勢いを携えている。井上はジャニーズのグループとしてデビュー前にも関わらず既に数々のドラマやバラエティに出演しており、本作で徳川家康を演じる風間俊介からバラエティ番組で「イチオシ後輩」として紹介された経歴も。今後、どのような信忠像を見せてくれるのかに注目したい。

 天正4年、大坂本願寺との戦いで、天王寺砦の光秀らは苦戦を強いられ身動きが取れなくなっていた。すると突然、そこに現れたのが信長だ。鬼の形相で負傷した兵たちを踏みつけ激しく叱咤すると、自ら甲冑も付けずに敵の目前に躍り出る。正に常軌を逸したかのような信長だったが、当然の如く敵に発砲され弾は足に命中、光秀の必死の救出により助け出される。だが、この戦いで腕に傷を負い疲労もたまった光秀は、高熱を出し昏睡状態に陥ることに。夜半に担ぎ込まれた光秀の弱り切った姿に煕子は驚き、裸足であることも忘れ、足から血を流しながら東庵の元に走る。しかし治療の甲斐も虚しく、光秀は天命を待つのみ。煕子は居ても立ってもいられず神社へ向かうと、大雨の中、お百度参りで光秀の無事を願うのだった。これが通じたのか、光秀は数日後に目を覚ます。

 光秀の傷もだいぶ癒えた頃、信長が秀吉(佐々木蔵之介)を連れて館を訪ねてきた。信長は本願寺の攻略法を思いつき、それを伝えに来たのだった。水路を絶つことで物資を滞らせ本願寺を干上がらせる作戦には光秀も賛成だった。だがその後、次の大和の守護を筒井順慶(駿河太郎)にするという話題に及んだ時には、光秀も動揺し反対をする。大和の領地は長年、松永久秀(吉田鋼太郎)が治めてきた。その松永と対立する筒井順慶に肩入れなどしたら戦に発展しかねないと危惧したのだ。

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