『麒麟がくる』木村文乃が演じた煕子の生涯 初々しさと勢いを携えたHiHi Jets 井上瑞稀も登場

『麒麟がくる』木村文乃、煕子の役目を果たす

 京では、光秀の病と入れ替わるように、煕子が胸の病に伏せていた。ある夜、光秀と煕子は、月を見ながら2人のこれまでを振り返る。光秀と夫婦になってからの日々を嬉しそうに話す煕子だったが、「麒麟を呼ぶものが十兵衛様、あなたであったなら」と言い残し、天正4年の秋にその生涯の幕を閉じることとなる。

 戦国時代のおしどり夫婦として知られる光秀・煕子夫婦には、煕子が自身の長い髪を売って金を工面し光秀を支えたことや、光秀が生涯側室を持たずに煕子だけを愛したなどの逸話も残されており、それが『麒麟がくる』での仲睦まじさにも現れている。夫婦愛に溢れた2人の様子は、本作での光秀の実直な姿を助長している。また、煕子は光秀を支え続けた功労者であっただろう。

 さて、三河では家康が「信頼に足るのは信長ではなく光秀」と考え始めているようだ。戦に勝つだけではなく皆の信頼に値する事が大切と信長に説いていた光秀だが、危惧は徐々に現実になりつつあるようだ。

■Nana Numoto
日本大学芸術学部映画学科卒。映画・ファッション系ライター。映像の美術等も手がける。批評同人誌『ヱクリヲ』などに寄稿。Twitter

■放送情報
大河ドラマ『麒麟がくる』
NHK総合にて、毎週日曜20:00~放送
BSプレミアムにて、毎週日曜18:00~放送
BS4Kにて、毎週日曜9:00~放送
主演:長谷川博己
作:池端俊策
語り:市川海老蔵
音楽:ジョン・グラム
制作統括:落合将、藤並英樹
プロデューサー:中野亮平
演出:大原拓、一色隆司、佐々木善春、深川貴志
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/kirin/
公式Twitter:@nhk_kirin

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