『監察医 朝顔』シーズン2、前作の魅力そのままの幕開けに ラストには衝撃のナレーションも

『監察医 朝顔』シーズン2、前作の魅力そのままの幕開けに ラストには衝撃のナレーションも

 2019年夏に放送されていた上野樹里が主演を務める『監察医 朝顔』(フジテレビ系)が、11月2日に続編としてスタートした。

 昨年、最終回後に特別編としてオンエアとなったエピローグとも言える『監察医 朝顔 特別編~夏の終わり、そして~』では、その日の新聞のラテ欄が縦読みで「またあうひまで」になっていたことが話題に。視聴者、スタッフの願いも叶って、今回、朝顔(上野樹里)や平(時任三郎)、桑原(風間)、つぐみ(加藤柚凪)たちの止まっていた時計の針が再び動き出す。しかも、月9ドラマとしては初の年を跨いだ秋、冬、2クールの連続放送も決定している。

 『朝顔』は遺体の“生きた証”を探し出すヒューマンドラマ。前作からメインキャストも続投。朝顔が法医学者を目指すきっかけになったファンキーな上司・茶子(山口智子)も、優しくも厳格な祖父・浩之(柄本明)も、徹底した現場保全がポリシーな検察官・丸屋(杉本哲太)もそのまま。なによりも、「万木」「桑原」と並んだ表札に、つぐみを中心とした何気ない日常、恒例だった朝の食卓の様子は、一貫して朝顔たちの生活を映し出してきた前シーズンと何らスタンスが変わっていないことに気付かされる。

 『朝顔』におけるドラマの構成は、大きく分けて3つ。1つは、つぐみのホームビデオとも言える心温まる朝顔たちの日常。2つ目は朝顔は法医学者として、平や桑原は刑事として事件に対応する姿が描かれる。朝顔の法医学者としての在り方は、遺体に対して真摯に向き合い、不詳の死にはさせないこと。遺体を前にし「教えてください。お願いします」とささやく朝顔のセリフは、ドラマを象徴する言葉であり、彼女が愛情深く心優しい女性であることを表している。

 3つ目が、ドラマのテーマの核でもある、2011年3月11日に起きた東日本大震災。朝顔の母・里子(石田ひかり)は東北の仙ノ浦で被災し、今なお行方が分かっていない。朝顔や平だけでなく、浩之にも里子を救えなかった後悔、無念は未だ消えずに残っている。特別編では、平がいずれは仙ノ浦に住んで里子を捜すという思いから、東北の住宅情報誌を持ち、泊まりがけで再び仙ノ浦へと向かおうとしていた。

 今クール第1話のタイトルバックは、朝顔が仙ノ浦駅のホームでにこやかな笑顔を浮かべる姿。かつて、母親を助けられなかったトラウマとサイレンの音にホームにすらも降り立てなかった朝顔が見せる晴れやかな表情は、あの日から少しづつ前へと進んでいることを伝えている。

 第1話では手を負傷してしまった平の代わりに、朝顔が東北へと向かう。豪華なお寿司を用意して、朝顔を優しく出迎える浩之。お土産はもちろん、愛する孫娘・つぐみの写真と手紙だ。そして、朝顔は当時逃げ遅れた人々が集まっていたという沼の埋め立て予定地へ。ゼロに等しい可能性でも生きた証を捜し続ける朝顔。それは忘れないために、母親と向き合い寄り添う行為でもある。

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