三吉彩花×阿部純子が考える、女性としての生き方と人生観 「どういう選択をしていくかが重要」

三吉彩花×阿部純子が語る、変化した人生観

 三吉彩花と阿部純子がW主演を務める映画『Daughters』が9月18日より公開中だ。ファッションイベント演出家・映像作家の津田肇の長編初監督作となる本作は、東京・中目黒でルームシェア生活を送る2人の女性を主人公に、妊娠、そしてシングルマザーとして出産という人生の決断を通して、友情、仕事、家族、過去への固執と現実など、現代の女性の揺れ動く心情にフォーカスしたヒューマンドラマ。三吉が妊娠した友人をそばで見守る主人公・小春を演じ、阿部が小春のルームメイトであり、悩みながらもひとりの女性から“母親”になる決断をする彩乃役を務めた。

 リアルサウンド映画部ではW主演を務めた三吉と阿部にインタビュー。お互いの印象やそれぞれの役作り、本作を通して変化したことについて語ってもらった。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】

三吉彩花×阿部純子が考える、女性としての生き方と人生観 映画『Daughters』インタビュー

三吉「ちゃんと観る人に伝わるものがある」

ーーお2人は同じ事務所に所属しながら共演は今回が初となりました。お互いどのような印象を抱いていましたか?

阿部純子(以下、阿部):最初に会ったときから、「はぁ、綺麗な方だ!」って思っていたので、まさかこんなに早く共演させていただける日が来るとは思っていなくて、今回共演できてうれしかったです。

三吉彩花(以下、三吉):最初にお会いしたときは、私と正反対な性格の方なのかなと思っていました。ですが、実際にご一緒して話してみると、いろんなことに好奇心があって、結構たくさん喋ってくれるんだなと。それがとてもうれしかったんですよね。ルームシェアをしている親友の役だったので、お互いのコミュニケーションが複雑になったらどうしようかなと最初は考えていたんですけど、そんな心配もありませんでした。私はファッションが好きで、洋服や靴とかいろんなものを朝の気分で決めるのですが、いつも「三吉ちゃんが着てるこれ、かわいい」とか「三吉ちゃんが履いてるの、かわいいね」って言ってくれて(笑)。

阿部:ふふふ(笑)。

三吉:一緒に靴買いに行ったりとかね。

阿部:そうですね、一緒に選びました。

ーー三吉さんの中では、阿部さんのイメージは結構変わったということですね。

三吉:そうですね。本当にイメージでしかないんですけど、最初は結構人見知りなのかなって思っていたんです。ですが全然そんなことはなく、安心しました。

阿部:基本的に人見知りするタイプではあるんですけど、三吉ちゃんはとても話しやすかったんです。私の他愛もない話や悩み事を聞いてくれるし、台本で「これはどうしたら一番いいんだろう」と悩んでいるときも、親身になって相談に乗ってくれて、本当にたくさん助けていただきました。

ーー年齢的には阿部さんのほうが3つ年上ですが、そこはあまり気にならなかったですか?

阿部:そうですね、たしかに! むしろ私がいつも頼りにしていたので。姉のような存在です。

三吉:いやいやいや(笑)。

ーー今回の作品はこれまでファッションイベントの演出や映像を手がけてきた津田肇さんの長編初監督作になります。しかもオリジナル脚本という企画としても珍しいパターンだと思うのですが、最初に話を聞いたときの印象はいかがでしたか?

阿部:「1年を通して作品を撮る」という話を聞いたときに、まず驚きと、贅沢な撮影期間にワクワクしました。と同時に、自分の役が妊娠・出産を経験するというデリケートな役だったので、不安もありましたし、その役をいただいたことに対するありがたい気持ち、期待に応えたいなという気持ちが湧いてきました。

三吉:私は以前から津田監督にはファッションのイベントでお世話になっていたんです。自分もそうですが、普段自分が仕事のベースにしていないジャンルに挑戦するのは、結構勇気がいると同時に、好奇心もたくさんあって。なので、ファッションのお仕事をされている津田さんが監督として映画を撮られることが、まずすごくおもしろそうだなと思いました。最初に台本を読んだときも、セリフを喋っていないところでも、映し出される表情やいろいろな風景で、映画を通してちゃんとストーリーが描かれているなと思いました。セリフの量がそんなに多いわけではないけれど、ちゃんと観る人に伝わるものがあるなと。私はフランス映画が好きなんですけど、ちょっとフランス映画っぽいなと思うところもあり、おもしろそうだなと思いました。

ーー実際に完成した作品をご覧になっていかがでしたか?

三吉:今回は1年を通して撮影をしているので、衣装やインテリア、風景など、いろんなものが美しいという印象が一番最初にありました。ただストーリーとしては、2人の友情でもあり、命を繋ぐことでもあり、自分の人生をどう生きていくかという、一見ずしっとくるような内容でもある。それでもライトに観れる作品だなと思っていて。いろんな世代の方に楽しんでいただけそうだなと思いました。

阿部:撮影していたときから感じていたんですが、津田監督のこだわりが詰まった映画だなと思いました。インテリアもそうですし、ファッションも。私は彩乃としてずっとブルーベースの服を着させていただいて、小春は黄色ベースの服を着ていて。そういう色彩感覚を使いながら、映像を通して2人の心情を表現されていたので、その部分がとても繊細でインパクトがあるように感じました。

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