2020年の飛躍を期待! 高杉真宙、三吉彩花、三浦透子ら“子年生まれ”の要注目な若手たち
例年に引き続き、今年も大きな活躍が期待されそうな“年男・年女”である俳優たちに関する原稿を書くことになった。
戌年
亥年
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これにともない、今年の干支である“子年生まれ”の俳優にはどんな面々がいるのか調べてみたところ、新田真剣佑、佐藤勝利、佐野玲於、横浜流星、池田エライザ、大原櫻子、小松菜奈、橋本愛など、20代だけでも豪華なメンツの名がズラリ。本稿ではそんな“年男・年女”である俳優の中でも、2020年、個人的に要注目な若手の存在について言及したい。
高杉真宙
まず一人目は、高杉真宙だ。黒沢清監督作『散歩する侵略者』(2017)で“宇宙人”という奇異な設定のキャラクターを飄々と演じてみせ、映画ファンを唸らせる一方で、『プリンシパル〜恋する私はヒロインですか?〜』(2018)、『虹色デイズ』(2018)などの少女マンガ原作映画にも適応。かと思えば『君が君で君だ』(2018)や『ギャングース』(2018)ではアウトローにまでも扮し、次々にその演技の幅を拡張している。こう作品を並べてみると、2018年が彼にとって飛躍の年であったことが明らかだが、昨年2019年には俳優デビュー10周年を迎え、ますますその勢いは増すばかり。12人の若手スターが揃った『十二人の死にたい子どもたち』で知的な高校生に扮し、ドラマ版に続き『映画 賭ケグルイ』で少々滑り気味なハイテンションで狂言回しを担当(この“滑り気味”というのがミソである)。『見えない目撃者』では若者の倦怠と葛藤、そして奮起する姿までみせ、シリアスな物語展開に活気を与え、さらには『笑顔の向こうに』『超・少年探偵団NEO -Beginning-』と主演作が2本も公開された。
さて、ここ2年ほどの彼の活躍ぶりを駆け足で振り返ってみたが、この2020年には俳優生活11年目に突入。正直もう、“駆け足”程度では追いつけないところまでいきそうである。飛躍し続けているだけでなく、堅実なキャリア形成によって、いま現在23歳でありながら起用される役どころはジャンルを問わない。主演作『前田建設ファンタジー営業部』や、大作『糸』での好演も楽しみであるし、次なるステージへ上がることを見守りたい。
三吉彩花
2019年に『ダンスウィズミー』という名刺代わりの一作を手にした三吉彩花もまた、今年“年女”である。2019年の彼女の大きな露出といえばこの一作だけだが、もうこれだけで充分に、彼女のパワー、ポテンシャル、強烈な存在感は観る者に印象づけられたのではないだろうか。正直まだ23歳だったというのに驚きである。現役モデルであり、アイドルグループ・さくら学院の元メンバーということもあって、長い手足から生み出されるしなやかな動き、軽快に跳ねる身体、それらがミュージカル作品である本作では存分に活きていた。だが同時にミュージカル作品だからこそ、そんな印象が強いがためにいわゆるシンプルな演技の印象には欠けていた。身体を巧く扱うことができる俳優は貴重だが、ということはつまり、“身体表現に長けている”ということでもある。より彼女の“ドラマパート”での演技を所望したいところだが、2020年には『犬鳴村』『Daughters』の2本の主演作の公開がすでに決まっている。三吉が今年どう変わっていくのか、高揚感が抑えられない。