浜辺美波の勢いが止まらない 『わたどう』横浜流星との夫婦役は今後の演技の指標に?

浜辺美波、横浜流星との夫婦役が示す今後

 浜辺美波の勢いが止まらない。日本テレビ系ドラマ『私たちはどうかしている』(以下、わたどう)に映画『思い、思われ、ふり、ふられ』と主演作が相次ぎ、今後も映画『映像研には手を出すな!』『約束のネバーランド』など注目作が控えている。

 8月29日に20歳の誕生日を迎えたばかりの浜辺美波。清楚で可憐、大人の雰囲気が漂う落ち着きと、シリアスからコメディまで振り切った演技で魅了する、次世代を担う若手女優の1人だ。『東宝シンデレラオーディション』のニュージェネレーション賞受賞以降、着実に作品への出演を重ねてきた浜辺。2017年の、連続ドラマ・長編映画ともに初主演を果たした『咲-Saki-』、そして映画『君の膵臓をたべたい』の2作品で多くの新人賞を受賞し、さらに評価を確かなものにしていく。

 『賭ケグルイ』シリーズで見事に体現した狂気や、映画『センセイ君主』では感情の赴くままに、顔を崩すように表情を変える振り切れた演技を見せるなど、頭の中に新しいソフトを入れ替えたように、作品のカラーによって表情を変える浜辺。「演技力」という一言では片付けられないほど、その顔は多様だ。

 これまでも『賭ケグルイ』や『センセイ君主』、出世作となった『咲-Saki-』『君の膵臓をたべたい』など漫画や小説の原作にある既存のキャラクターに近づけるのが得意な彼女だが、『わたどう』も少女マンガ原作。しかし、久しぶりのコメディ作品以外の純愛ラブストーリーかつ今までにないドロドロな愛憎劇という作品カラーに、思わず浜辺の新境地に期待してしまう。

 『わたどう』で浜辺は、亡き母の無実の証明、和菓子職人としての大成、そして嫁姑の戦いに挑むなど、様々なトラブルに必死で向き合う、芯の強い女性・七桜を演じている。いわゆる“悲劇のヒロイン”という役柄だが、観月ありさ演じる女将や光月庵の職人たちの嫌がらせに対しても、下から眼光鋭く見上げ、決して怯むことなく対峙していく力強さがある。

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