『エール』に登場の堀田真由、何か裏がありそう? 過去出演作と主演・窪田正孝の存在から考察
朝ドラ『エール』(NHK総合)にて、踊り子としての姿を披露している堀田真由。主人公の裕一(窪田正孝)だけでなく、見ているこちらも思わず魅了されてしまったが、彼女の裕一への態度には、何か裏がありそうな気がしてならない……。
家族のため、泣く泣く音楽の道を諦めざるを得なくなった裕一。そんな物語の中で堀田が演じているのは、ダンスホールの踊り子だ。裕一が、勤め先である銀行の同僚に連れられて入ったダンスホールで、二人は出会った。ここでは通常、男性からアプローチをかけるのが当然のようだが、まさかの一番人気である踊り子・しず(堀田真由)から裕一は声をかけられたのだ。「シャルウィダンス」という艶やかな声、そして何か意味ありげな笑顔……祐一が一瞬にして恋に落ちることは無理もないが、どうにも思わせぶりな感じがしてしまう……。ここで冒頭で触れた、“何か裏がありそう”な気がすることについて、少し掘ってみたい。
次々と話題作に顔を見せ、活躍の目覚ましい堀田。先ごろ開催された写真展「私が撮りたかった女優展 Vol.2」でトップを飾るなど、彼女は純粋に被写体としての力も大きい。朝ドラに登場するのも、『わろてんか』(2017年〜2018年/NHK総合)に続いてこれで二度目だ。あの頃はまだ俳優デビューから2年ほどでありながら、ヒロインの妹という大役をしっとりと演じ上げたことが新鮮な記憶として残っている。そんな彼女だが、これまで多くの作品で一癖も二癖もあるキャラクターを演じてきた。高杉真宙とのコンビ感も愉快であった『虹色デイズ』(2018年)でのオタク・ゆきりん役や、『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』(2019年)において橋本環奈が演じた変わり者であるヒロインの近侍・早坂愛などもそうだが、やはり彼女が強い魅力を放つのは、分かりやすく言えばある種の二面性、つまり“表と裏”を持つ人物を演じるときだ。
テレビドラマで言うならば、『チア☆ダン』(2018年/TBS系)、『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』(2019年/日本テレビ系)などで演じたキャラクターがこれに当てはまるだろう。演じた人物のタイプはそれぞれ違うが、その手の性質を持った存在として、堀田は作品ごとにフィットしてきた。ドラマに続き映画化もされた『ブラック校則』(2019年)での、屈折した性格を押し隠す女子高生役も記憶に新しい。