中川大志「君の愛ってなんですか!」 『なつぞら』で突き詰める“愛”とは?

『なつぞら』中川大志「君の愛ってなんですか!」

 その晩、なつは夕見子に「その人、本当にゆみのこと好きなの?」と心配するが、夕見子は「会えばわかる」と自信ありげだ。だが眠る直前、夕見子はなつに「迷惑かけて悪いね」と言った。なつは「迷惑なんて思うわけないしょ」と返したが、布団の中で夕見子が見せた悩ましげな表情に不安が残る。

 漫画映画制作は作画作業に入っていた。新人の神地(染谷将太)には少し馴れ馴れしいところがあるが、めざましい活躍だ。一方で坂場は仲(井浦新)らに呼び出され、作品に社会風刺が含まれていないか問われていた。「漫画映画は子供が観るものだと決めつける考えは古い」と発言した坂場。漫画映画制作にも一波乱ありそうだ。

 ドラマ終盤、夕見子が恋人の高山(須藤蓮)を連れてきた。なつが高山を泰樹(草刈正雄)と見間違えるシーンが面白い。高山がどんな人物なのかはまだわからない。不安と新たな恋の予感への期待が入り交じる。

■片山香帆
1991年生まれ。東京都在住のライター兼絵描き。映画含む芸術が死ぬほど好き。大学時代は演劇に明け暮れていた。

■放送情報
連続テレビ小説『なつぞら』
4月1日(月)〜全156回
作:大森寿美男
語り:内村光良
出演:広瀬すず、岡田将生、中川大志、染谷将太、川島明、小手伸也、渡辺麻友、山田裕貴、福地桃子、田村健太郎、須藤蓮、藤本沙紀、井浦新、貫地谷しほり、山口智子ほか
制作統括:磯智明、福岡利武
演出:木村隆文、田中正、渡辺哲也ほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/natsuzora/

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