『俺スカ』King & Prince 永瀬廉の涙の卒業式 最終話、古田新太はみんなの“アイドル”に

『俺スカ』King & Prince 永瀬廉の涙の卒業式 最終話、古田新太はみんなの“アイドル”に

 お返しに原田のぶおへの感謝の卒業証書を手渡した明智は、「俺たちのやりたいことも叶えてほしい」と、のぶおを屋上へと連れ出す。見下ろすと、第1話で若林(長尾謙杜)が屋上から飛び降りたときと同じように、黒い布を広げた生徒たちの姿が。「ここで一回死んで、余命リセットしよう」という明智の発言は無茶苦茶な理論ではあるものの、俺たちとともに生きてくれという大いなる希望がある。そうして飛び降りは見事に成功し、最後に談笑をして颯爽と去っていくのぶお。そのかっこいい後ろ姿に向かって、「じゃあな、のぶお!」と叫ぶ明智の姿が鮮明に映し出される。

 2年3組にとって、あるいは豪林館学園高校にとって、そして『俺スカ』というドラマにとって原田のぶおとはどういう存在だったのだろうか。ちょうど寺尾校長(いとうせいこう)がそのような話をしていたが、ある人にとっては差し色となり、またある人にとっては新しい自分を見つける契機になっていたように、みんなに影響を与え続けた原田のぶおはやはりアイドルやスーパースターのような存在だったのではないだろうかと思う。現実の世界にはあれだけ自由な教師は存在しえないかもしれない、いわば偶像。ダイバーシティを一手に引き受ける夢のような人物だ。しかし、多様性というのはある特定のひとりがどうにかしてくれるものではなく、自分たち一人ひとりが、他人の個性を認め、自分の個性を認めることでしかはじまらないこと。我々がそうした人生を歩みだすためのスタート地点に立てるように、原田のぶおという教師が導いてくれていたのだろう。加えて、永瀬廉(king & Prince)、道枝駿佑(なにわ男子/関西ジャニーズJr.)、長尾謙杜(なにわ男子/関西ジャニーズJr.)、白石麻衣(乃木坂46)と、本物のアイドルが多数出演しているというのも多層構造的な役割を果たしているように思う。

 ドラマが終わったあとに感じるのは、まるでライブを見終わったあとかのような爽快感。楽しい掛け合いに毎話心を癒されていた『俺スカ』が終わってしまうというのは悲しい。しかし、おなじみの黒で統一された服にカラフルなスカーフを身につけるようになった白石麻衣のように、また新たな希望を見つけに生きていこうと思わせてくれる、きわめて“人生賛歌”なフィナーレであった。

■原航平
ライター/編集者。1995年生まれ。映画、ドラマ、演劇など、とにかく物語と役者に興味津々。大学時代の卒業論文の題材は「疑似家族を描く日本映画について」。Twitterブログ

■放送情報
土曜ドラマ『俺のスカート、どこ行った?』
日本テレビ系にて、4月20日(土)放送スタート 毎週土曜22:00〜放送
出演:古田新太、松下奈緒、白石麻衣、永瀬廉(King & Prince)、道枝駿佑(なにわ男子/関西ジャニーズJr.)、長尾謙杜(なにわ男子/関西ジャニーズJr.)、阿久津仁愛、須藤蓮、堀家一希、眞島秀斗、富園力也、黒田照龍、河野紳之介、兼高主税、葵揚、次も大塚、吉田翔、中西南央、高橋ひかる、竹内愛紗、箭内夢菜、秋乃ゆに、宮野陽名、国府田聖那、染野有来、西村瑠香、前川歌音、宮部のぞみ、松村キサラ、松永有紗、菊池和澄、宇田彩花、横島ふうか、小市慢太郎、じろう(シソンヌ)、桐山漣、大西礼芳、片山友希、伊藤あさひ、田野倉雄太、中川大輔、大倉孝二、荒川良々、いとうせいこう
脚本:加藤拓也
音楽:井筒昭雄
チーフプロデューサー:池田健司
プロデューサー:大倉寛子、茂山佳則(AXON)
IPプロデューサー:植野浩之
キャラクター(原田のぶお)監修:ブルボンヌ、白川大介
演出:狩山俊輔、水野格
制作協力:AXON
(c)日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/oresuka/

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