毎熊克哉が巻き起こす人情悲喜劇! 『後家安とその妹』稽古場に潜入

毎熊克哉が巻き起こす人情悲喜劇

 非常に和やかな雰囲気に包まれた、風通しの良い稽古場だと感じたが、やはり各々プレッシャーは感じているようである『後家安とその妹』。毎熊はこう語る。

「自分たちでも想定していないような膜を破って舞台に立ちたい。どう突き抜けられるか。相当な集中力とパワーが必要で、『やばい、そろそろだ』と自分自身は今、ピリピリしています。“やばいものになる”と思います。余裕がないからこそ、なにか尖ったものが出てくるはずです。理屈じゃなくて、上手い下手じゃなくて、前のめりで観たくなるものを生み出せられれば」

 彼は静かに謙虚に、そうつぶやく。穏やかにはにかみながら、しかしそこには明らかに、熱い闘志をのぞかせていた。


(取材・文=折田侑駿/撮影=大和田茉椰)

■舞台情報
明後日公演 2019 芝居噺弐席目『後家安とその妹』
紀伊國屋ホールにて2019年5月25日(土)~6月4日(火)
企画・脚本・演出:豊原功補
原案:三遊亭圓朝「鶴殺疾刃庖刀(つるごろしねたばのほうちょう )」、古今亭志ん生「後家安とその妹」
出演:毎熊克哉、芋生悠、森岡龍、広山詞葉、足立理、新名基浩、福島マリコ、塚原大助、古山憲太郎、豊原功補
公式サイト:https://asatte.tokyo/gokeyasu/

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