有村架純「またね」の笑顔に『ひよっこ3』希望の声も 2年後で描かれた“夢の途中”
全4回にわたって放送されてきたNHKの連続テレビ小説『ひよっこ』の続編『ひよっこ2』。30分×4回のなかで登場したおよそ50人にも及ぶキャストたち全員を、自然と引き立たせる有村架純のヒロインとしての存在感には改めて驚かされた。様々な登場人物がするたびに、ネット上では「ヤスハル」「米子」「綿引さん」「雄大先生」「早苗さん」「由香ちゃん」「愛子さん」「島谷くん」「松下さん」……と名前が上がり、2年経った今でもなお本作がたくさんの人に愛されているのを感じた。
『ひよっこ』『ひよっこ2』を見るとき、普通のTVドラマを見ている時とは異なる感覚がある。テレビの中とまではいかないが、自分自身がこの世界をもう少し近いところから見ているような気持ちになる。みね子(有村架純)たちの喜びも悲しみも他人事ではないような感覚で受け取ってしまえるのだ。
必死に頑張って女優としてのチャンスを掴んだのに、挫けそうになってしまった時子(佐久間由衣)。時子の負けず嫌いの性格もあってか、いざ、夢へのチャンスを掴んでみると、後ずさりできないというプレッシャーや自分が目指す夢だからこそ、ひとりで頑張ろうと必死になってしまうことが多いのかもしれない。みね子は、時子が訛りを周りからバカにされたことではなく、思っていたようにいかない自分自身に対して腹を立てていたことを見抜いていた。「やんなったり逃げたぐなったりしたって別にいいじゃん。弱音吐けばいいでしょうよ」みね子の言葉を聞いて、時子はたくさん弱音を吐いたあと、現場に復帰した。
もちろんこの先も、頑張るのは時子自身に変わりはない。だが、時子の夢は、家族、友人、周りの人たち全員にとって応援したい夢だろう。頑張るために、周りを頼っていいし、今、周りにいる人たちにとっても、時子を見守り支えることは、自然な役目となっているのだと思う。それは、大学進学を目指すことを決めたちよ子(宮原和)、すずふり亭での仕事を続けていく鈴子さん(宮本信子)、ヒット作を目指し頑張る漫画家コンビ、夢を持って頑張ろうとしている誰にでも当てはまることだ。