賀来賢人、役者黄金世代の中で図抜けた存在に  『今日から俺は!!』で見せつけたその実力

賀来賢人、同世代一のコメディアン俳優に

 伝説のヤンキーギャグ漫画を実写化した『今日から俺は!!』(日本テレビ系)で主人公・三橋貴志を演じる賀来賢人。金髪パーマで画面いっぱいに暴れ回るその様は、クドくもあり、清々しくもあり、なにより魅力的だ。

 昨年放送されたドラマ『スーパーサラリーマン左江内氏』(日本テレビ系)で演じた左江内(堤真一)の部下・池杉(通称“ウィケ杉”)や、先日地上波初放送となった映画『斉木楠雄のΨ難』で扮した元ヤン優等生・窪谷須亜蓮など、日本コメディ界のキング・福田雄一作品の常連となった賀来。最近では、個性的なキャラクターを演じている印象が強いが、いわずもがなルックスは正統派イケメンである。

 2007年に俳優デビューを果たすと、2009年には『ごくせん卒業スペシャル'09~ヤンクミ最後の卒業式』(日本テレビ系)で3年D組と敵対する2年D組の主要メンバーに抜擢(同年公開の『ごくせん THE MOVIE』では3年D組へ進級)。2010年にはドラマ『タンブリング』(TBS系)、映画『ソフトボーイ』と立て続けに青春スポ根ものに出演するなど、若手俳優としての王道をたどってきた。むろん、今年公開の映画『ちはやふる -結び-』で魅せたカルタ名人としてのクールかつ深みのある演技も、高く評価されている。

 とはいえ、近年の賀来の軸と言えるのは、やはりコメディ作品になるだろう。転機となったのは、2011年に出演した初舞台『スマートモテリーマン講座』。これについては本人も数々のインタビューで語っており、同作の脚本・演出を手掛けた人こそが福田雄一である。その後、賀来は個性豊かな俳優陣の演技を肌で感じながら、舞台を中心に“自分なりの表現”に磨きをかけていく。笑いに貪欲な監督、共演者がそろえば、自身にも情熱が芽生えるのは必然のこと。そして賀来は、見事にその才能を開花させる。

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