窪田正孝の“ヒモ男”っぷりがとにかく憎めない! 『ヒモメン』の可愛らしさに視聴者歓喜

『ヒモメン 』窪田正孝のヒモっぷりに歓喜

 7月28日より放送の『ヒモメン』(テレビ朝日系)。看護師・春日ゆり子(川口春奈)は爽やかイケメンな恋人“翔ちゃん”こと碑文谷翔(窪田正孝)と同棲している。さぞや楽しい同棲生活かと思いきや、翔ちゃんは“楽して生きたい”をモットーに、全くもって働かないヒモ男だった。ゆり子を好きだと思う気持ちは揺らがない翔ちゃんだが、ゆり子との生活がかかったピンチが訪れても、断固として働こうとしない。そんな清々さを感じるほどの“ヒモ男”を、窪田はのびのびと演じている。

 窪田は若手俳優で随一のカメレオン俳優と呼ばれ、話題作には欠かせない俳優だ。テレビドラマ作品では、『THE LASR COP/ラストコップ』(日本テレビ系)、『僕たちがやりました』(カンテレ、フジテレビ系)、『アンナチュラル』(TBS系)などの話題作に出演。映画では『HIGH&LOW』シリーズや『東京喰種トーキョーグール』など、明るいキャラクターから壮絶な運命を背負わされる役まで演じている。

 窪田の力強い演技は年々迫力を増している。一度見たら忘れられない「顔芸」とも呼ばれる表情の演技は、視聴者の心を掴む。一方で、影のある役を演じる際には、その憂いに満ちた表情からただならぬ色気を感じる。演じる役によって、その表情を豊かに変えていくのが窪田の魅力だ。

 さて今作では、恋人・ゆり子の収入に頼り“働かない”を選んで生きるヒモ男を演じる。ゆり子を背中から優しく抱きしめ、無邪気な顔で「お金ちょーだい」とねだる窪田の姿は、あまりにも純粋無垢である。のんびりマイペースに生きる翔ちゃんに、まんまとゆり子は飲み込まれ、後になって“ヒモ男”と暮らしている現状に気づく。その一連の流れが面白い。窪田が人懐っこい顔でゆり子に甘える姿を見ると、悪気のない素直なその表情に視聴者もゆり子同様、翔ちゃんのペースに巻き込まれてしまう。

 断固として働こうとしない翔ちゃんだが、ゆり子を好きだという気持ちだけは一切揺らがない。第1話では、自分が起こしたトラブルを解決しようとするものの、「ゆり子に捨てられたくない、でも、働きたくない」という翔ちゃんの心を代弁するナレーションが入る。ゆり子の自宅のソファで意気消沈している“ヒモ男”の姿は、視聴者として観る分にはとてもユニークなワンシーンだ。もし、実際に翔ちゃんのような“ヒモ男”に遭遇してしまった場合には、それでも働かない彼に対して、何とも言えない苦々しい空気が流れるのではないだろうか。しかし、窪田が演じる翔ちゃんはとにかく憎めない。「そこまで頑張るなら働いてもいいのでは」と思わせるほど努力すべき方向がことごとく間違っているのだが、「ゆり子が好き」「ゆり子のピンチを助けたい」という思いはひしひしと伝わってくる。彼のヒモっぷりに呆れながらも、“ヒモ男”らしいピンチの切り抜け方を思わず応援してしまうのだ。

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