長澤まさみと吉瀬美智子が演技バトル! 『コンフィデンスマンJP』ゲスト出演者の面白さ

『コンフィデンスマンJP』ゲストの面白さ

 1話完結の、新月9ドラマ『コンフィデンスマンJP』(フジテレビ系)。4月16日に放送された第2話のタイトルは「リゾート王編」。ダー子(長澤まさみ)、ボクちゃん(東出昌大)、リチャード(小日向文世)の信用詐欺師3人が、日本の観光界を牛耳ることを目論む、大手ホテルチェーンの桜田リゾート社長・桜田しず子(吉瀬美智子)を騙すために闘いを挑んだ。

 ボクちゃんが詐欺師稼業から足を洗うべく、老舗旅館「すずや」にたどり着くところから物語はスタート。そこで経営不振に追い込まれた女将・操(本仮屋ユイカ)が、自身の持つ旅館を桜田リゾートへ売却することを決意したことを知る。

 ダー子たちのターゲットとして、毎話ゲスト俳優が登場する本作。前回は“日本のゴッドファーザー”こと赤星というキャラクターに扮した江口洋介との攻防を冷や冷やしながら楽しんだものだが、この第2話では吉瀬がそのターゲットとしてのポジションにあたる。

 吉瀬と言えば、スタートしたばかりの火曜ドラマ『シグナル 長期未解決事件捜査班』(関テレ・フジテレビ系)で、強気でクールな女性刑事というメインキャストの1人を務めているが、一つのドラマにレギュラー出演する傍ら、別のドラマにゲスト出演する俳優は多い。前回ゲストの江口もまた、主演ドラマ『ヘッドハンター』(テレビ東京系)の放送が開始したところだ。レギュラー出演で一つの役を、ワンシーズンという時間をじっくりかけて演じていくのとはまた違う魅力や面白さが、彼らゲスト出演者にはある。だが視聴者である私たちにとっても、同時期に1人の俳優のまったく違う顔を見ることができるのは、この手のドラマを観ることの楽しみの一つでもある。俳優にとっては自身の演技者としての幅の大きさを証明する機会であり、視聴者にとってはそれを確認する機会でもあるわけだ。

 そんな中で吉瀬が演じた女社長・しず子は、やはり『シグナル』のシリアスなキャラクターとは大違い。自分が欲しいと思ったものを手に入れるためには手段を選ばない、抜かりのない悪女っぷり。同じくゲスト俳優である本仮屋の演じる操の、穏やかなで人好きのするキャラクターとは好対照を成していた。しかし、根には強烈なハングリー精神を抱えた人物でもある。

 そんなしず子に対してダー子たちは接近を試みる。ダー子は短期間の猛勉強の末に、女子大学院生のインターンとして桜田リゾートに潜り込むのだ。しかもガリ勉タイプで、しず子の側近からは「とっつきにくい」とまで言われるキャラクター。これに長澤は、早口での台詞回しや、大げさな嘘泣きなどで挑んでみせた。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「国内ドラマシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる