山崎賢人と菅田将暉の友情が光る! 『トドメの接吻』最終回で描かれた“究極の愛”
『トドメの接吻』(日本テレビ系)前回の第9話で尊氏(新田真剣佑)の凶刃に倒れてしまった宰子(門脇麦)。並木グループの社長のイスへと目前まで迫る旺太郎(山崎賢人)だったが、宰子を失ったことで旺太郎が本当の“愛”に気付いてしまう。
「僕が本当に幸せにしたいのは宰子なんだ」
3月11日に放送された第10話で、美尊(新木優子)にそう告げた旺太郎は、もうひとりのタイムリープできる“死の接吻”の持ち主・春海(菅田将暉)の元へと向かっていた。
春海が過去に生死を彷徨った経験から、タイムリープできるようになったのだと知る旺太郎。しかしキスして時間が戻るのは3カ月前だという。旺太郎が“100億”を手に入れるために行動を開始し始めたばかりの頃だ。さらに春海は「タイムリープしても自分の過ちは2度と取り戻せない。後悔の無限ループなんだ」と告げる。
だが旺太郎は「俺の本当の幸せは、宰子と巡り会うことだった」と、過去へと戻る。大晦日の日、並木家でのパーティの場面だ。ここで彼は、美尊に「自分の足で歩いていける」と諭し、尊氏には「(想いは)伝えなきゃ届かない」と今までになく熱く迫る。演じる山崎の鬼気迫る表情と言葉は、この直後の彼らに大きな影響を与えてしまうのも納得のいくものであった。
そして宰子との出会いにして別れの場面。今までの自分を自戒しつつ、強く優しく語りかける旺太郎のその姿に胸が苦しい。ボロボロと涙をこぼす宰子とは対照的に、涙を堪えて最後まで語りきる彼の姿が印象的であった。
そんな涙なくして見られない展開の連続ではあったが、笑いもしっかり忘れない。旺太郎と春海の濃厚なキスシーンは抱腹絶倒、コミカルな掛け合いが魅力的であった。春海の尖った唇を前に一度はためらう旺太郎だが、意を決しての積極的なキス。その前が美尊とのシリアスな場面だっただけにパンチも大きく、一瞬で涙も吹き飛んだ。視聴者を飽きさせない、ドラマ展開の“陰と陽”のバランスがじつに見事である。