志尊淳主演ドラマ『女子的生活』を見逃すな! 重要なのは“性別”ではなく、“生き方”そのもの

志尊淳主演ドラマ『女子的生活』を見逃すな! 重要なのは“性別”ではなく、“生き方”そのもの

 さて、本日1月19日放送の第3回で、みきが対峙するのは、仕事のトラブルで出向いた先の女性とその母親、そして初めて女装姿で遭遇してしまった父親(本田博太郎)になる模様。才能がありながらも極度に自己評価の低い女性と、そんな彼女を抑圧し続けてきた、いわゆる「毒親」である母。さらには、自らの肉親である父親との突然の遭遇。そこで果たしてみきは、何を感じながら、どんな立ち振る舞いをし、その最後に、どんな思いを胸に抱えることになるのだろう。さらには、同居人として、いつしかみきと馴染んでしまった後藤は、そんな彼女に対して、どんな言葉を掛けながら、どのように接するのだろうか。ちなみに、原作を踏襲するならば、最終回となる第4回でみきと対決するのは、あの女性(誰が演じるのだろうか?)とその婚約者になるのだろうか……。

 そう、そこで、第1回の冒頭にテロップつきで表示された、みきのモノローグを思い出して欲しい。「闘う人が好き。たとえ力が弱くても、心が弱くても、懸命に前を向こうとする人は、強くて美しい」。ドラマのなかでは、「ミシェル・ロワンナ」なる人物の名言であるように描かれていたけれど、実はこの一節、原作の「あとがき」で作者・坂木司が書いた言葉がもとになっている。敢えて自身の性別を公にしていない原作者が、「みき」と「後藤」という登場人物に託したもの。それが実は、ここにはっきりと明記されているのだ。決して大人物ではないけど、強くて美しい彼/彼女たち。ちなみに、主人公みきを演じる志尊淳は、本作に寄せてこんなコメントを残している。「ポップで強くて周りから慕われているみきが、心の奥底で感じていること、みきの苦悩など裏側の気持ちまで汲み取っていただけたらと思います。現実に媚びることなく各々が自分の道をゆく。それを経て成長していくみんな。成長させられていくみんな。いろんな感情を覚えていただけるような作品になっていると思います。本当にこの作品が大好きです」(公式サイトより)。

 その入り口は、確かにちょっと物珍しいかもしれない。けれども、本作が内包するメッセージと、その行き着く先は、思いのほか誰の心も揺り動かすようなものになるような気がしてならない。少なくとも、今の世の中に、どこか居づらさを感じながら、それでも日々自分なりの「闘い方」で頑張っている人々の心を揺り動かすような……そう、重要なのは「性別(ジャンル)」ではなく、彼/彼女たちの「生き方」そのものなのだ。タイトルから受ける印象とは裏腹に、今後の展開と最後のカタルシスが、非常に楽しみな『女子的生活』。みなさま是非とも、お見逃しのないよう。

■麦倉正樹
ライター/インタビュアー/編集者。「smart」「サイゾー」「AERA」「CINRA.NET」ほかで、映画、音楽、その他に関するインタビュー/コラム/対談記事を執筆。Twtter

■放送情報
『女子的生活』
1月5日(金)〜1月26日(金)
NHK総合 毎週金曜よる10時(連続4回)
出演:志尊淳、町田啓太、玉井詩織、玄理/小芝風花、羽場裕一ほか
原作:坂木司
脚本:坂口理子
演出:新田真三、中野亮平
写真提供=NHK
公式サイト:http://www.nhk.or.jp/drama10/joshiteki/

みんなのレビュー

志尊淳さんが本当に綺麗。『アンナチュラル』と同じ時間帯なので、どっちを観るか迷っている人も多そう。あと2回で終わりなんて残念です。昨年の『この声をきみに』といい、NHKドラマ10枠は良作が多いですね。

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