『ひよっこ』で起きた恋の連鎖 佐々木蔵之介と和久井映見の仲はどうなる?

 恋の花咲く、あかね坂。『ひよっこ』(NHK総合)第15週「恋、しちゃったのよ」では、みね子(有村架純)と島谷(竹内涼真)カップルの初々しい恋愛模様が描かれ、第16週「アイアイ傘とノック」でも、2人の呆れるほどのラブラブっぷりはさらに加速。そして、今週はみね子と島谷の他にも、新たに2組の恋愛模様が描かれる。

 その1組目が、すずふり亭のホール係である高子(佐藤仁美)と店を訪れた三男(泉澤祐希)の兄、太郎(尾上寛之)。すずふり亭に届いた荷物には、りんごと共に手紙が一通。そこには、太い文字で「お嫁においで」と一言添えてあった。驚きのあまり椅子から転げ落ちる高子。彼女の返信は、「はい、お嫁に行きます」と至ってシンプルだ。高子は洞察力が鋭い。すずふり亭の面接官として数々のホール志望者を落としてきた。人を見抜くことが出来る高子に、みね子はホール係として認められたわけだが、太郎もまた高子の夫として合格したということになる。しかし、あまりの急展開ぶりと、まさかこの2人がくっつくことが予想できた視聴者はいないだろう。

 そして、2組目は乙女寮の舎監であった愛子(和久井映見)とすずふり亭のシェフ、省吾(佐々木蔵之介)。すずふり亭の店の前を幾度もうろうろしていた相変わらずお茶目な愛子は、みね子と久しぶりの再会を果たす。そこに休憩中の省吾がふらりと登場。電撃が走るかのように、一瞬で恋に落ちた愛子は、「一目惚れしちゃって」と省吾に打ち明ける。恋の力は恐ろしいもので、愛子は未だに決まっていなかった再就職先をその日に決めてしまう。意気消沈していた愛子もすっかり恋する乙女だ。すずふり亭の常連客になった愛子は、ひたすら愛らしい。省吾がいるキッチンを覗ける特等席に座り、熱々のエビマカロニグラタンを頬張り、彼を思う。「熱い! 美味しい! うふふふ」と、溢れる思いが口からこぼれ落ちるところも“愛子節”炸裂だ。

 そして、決めては愛子に感謝を伝えようと近づく省吾へのこの一言。「まだ喋らないでください。今はスターに恋しているみたいな感じなので、離れて見ているのがいいんです。シェフ様って感じで。調理場というステージにいる、スターに恋している。まだ、それでいいんです。今はそれが楽しいんです」。結果ではなく、恋していることが大事。みね子たちが生きる昭和40年代は、電話もろくに通っていない時代。みね子が母の美代子(木村佳乃)と手紙で近況を報告し合っているように、コミュニケーションを取ることが今よりも、もっと重宝されていたはずだ。それを拒むほどに、ゆっくりと育んでいきたい恋。愛子の一途さが見える。それに翻弄される省吾もまた滑稽で面白い。7月21日放送の『あさイチ』(NHK総合)に出演した佐々木。もちろん話題は、省吾と愛子の話題に。「愛子さんは視聴者として観ていて、チャーミングで可愛らしいなと思っていたら、『えー! こっち(すずふり亭に)来たー!』っていうような。今は巻き込まれている状態ですね」と、交錯していく人間関係に驚いた様子だ。

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