パノラマパナマタウン岩渕想太が見た、ウディ・アレン『カフェ・ソサエティ』の魅力

岩渕想太の『カフェ・ソサエティ』評

 ウディ・アレンとパノラマパナマタウン

 僕自身もバンドとして音楽活動をしているからには、夢があります。パノラマパナマタウンは、今の潮流とちょっと違う音楽をやっているんですが、そういう自分たちの音楽をメインストリームに届けることが夢です。「人生はラブソングみたいなものだ」というセリフが劇中にありますが、この言葉はすごく胸に刺さりました。いわゆるラブソングというと、恋のときめきや失恋の悲しみを歌う「ラブソングみたいなラブソング」がほとんどだと思いますが、その多くはファンタジーで、自分の人生に投影できないし、共感もできない。僕はそれよりも、「人生みたいなラブソング」を作りたいんです。別に、ラブソングが多いバンドじゃないけど。これからもウディのように自分が見たものや自分の人生観を、ありのままに切り取って曲にしていきたいな、と改めて思いました。

(取材・構成=戸塚安友奈/撮影=石井達也)

■公開情報
『カフェ・ソサエティ』
公開中
監督・脚本:ウディ・アレン
出演:ジェシー・アイゼンバーグ、クリステン・スチュワート、ブレイク・ライブリー、スティーヴ・カレル、パーカー・ポージー
提供:KADOKAWA、ロングライド
配給:ロングライド
2016年/アメリカ/英語/96分/日本語字幕:松崎広幸
(c)2016 GRAVIER PRODUCTIONS, INC.
公式サイト:movie-cafesociety.com

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