【漫画】チンピラに絡まれたところを助けてくれたのは? 超能力少女との“超日常”を描く漫画『サイキック少女を拾う』
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――約1.6万のいいねが集まっていますが、ご自身としてはいかがですか?
ムジハ:思った以上に読んでいただけて嬉しかったです。長く続けられればいいなと思いました。あとは「ほんわかしつつも少し不穏な世界観で先が気になる」という感想もあり、そういった世界観をまさに描いている気持ちだったんですよ。伝わっていてよかったです。
――本作の着想について教えてください。
ムジハ:数年前に超能力女が月を攻撃する短い漫画を描いたことがあって、気に入っていたんです。それを材料として使えないかなと。一方で、前作で描いた商業漫画が少しハードな世界観の作品だったのもあり、反動で今回は平和な話を描きたいという考えもありました。
そこで超能力少女と月が出てくる日常ものはどうだろうかと思ったんです。非日常的な設定を日常もので使うことで面白い現象が起こるのではないかと思い、本作の制作に繋がりました。
――登場人物にフィギュア原型師と超能力少女が登場するアイデアがユニークだと思いましたが、もともと両者に興味があったのでしょうか?
ムジハ:両者とも興味はありましたが、だから出したというより組み合わせが面白いと思ったんです。ものづくりのお仕事上のトラブルを超能力少女が解決したりする物語はあまりない気がしたので。
実は当初、漫画家の設定にするつもりでした。でも「自分のよく知る職業にするより、あえて少しズラした方が凝り固まらずに話作りができるのでは?」という編集者さんから助言もありフィギュア原型師になりました。
――物語を考えるにあたって、意識されることや大事にしていることは何でしょう?
ムジハ:ほんわかした話なら少しの不気味さ、ハードな話なら少しのユルさなど両極の要素が織り混ざっているものが好きなので、そういう部分は大事にしています。
――作画やキャラデザインについても教えてください。
ムジハ:いつも作品の世界観に合わせて絵柄を少し変えているのですが、今作では親しみやすい雰囲気になるようにシンプルではっきりした線で描くようにしています。
あと直線であっても定規をあまり使わず、偶然できる線の揺れなどもが味わいになればいいなと。線画はケント紙につけペン、グレー(トーン)はフォトショップです。
――他に制作時の苦労や報われたことなどがあれば教えてください。
ムジハ:第1話が完成したあと、キャラデザインがしっくりこなくて、ほぼ全ページのキャラを何度も描き直したこと。そのおかげで今は各キャラを気に入っています。
――今後『かぐや姫の孫』はどう描かれていきますか?
ムジハ:ちょっと不思議な日常のドタバタや感動を描きつつも、主人公やこの世界の謎が少しづつ明かされていきます。時にはバトルも。
――憧れ、影響を受けた作品や作家はいますか。
ムジハ:弐瓶勉さん、寺田克也さん、ゲーム『ファイナルファンタジーⅥ』です。
――2025年の展望、なりたい作家像などを最後にお願いします。
ムジハ:今年はとにかくこの物語を描き続けてたくさんの方々に読んでいただきたいです。作中では現在夏ですが、ゆっくり四季を通して描くことができればなと思っております。
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