『呪術廻戦』虎杖悠仁の成長が驚異的……“宿儺と対をなす術師”になる運命なのか

なぜ虎杖は宿儺の“対”となる存在なのか

  宿儺の術式は“料理”をモチーフにしたものだと言われており、「解」と「捌」(ハチ)という斬撃による調理を経て、対象を燃やす「竈」(カミノ)によってトドメを刺すのが基本的な流れとなっている模様。弱肉強食の世界の頂点に君臨する者にふさわしい術式の使い方だ。

 そしてそんな「御廚子」を突き詰めた結果として、第236話にて宿儺は「世界を断つ斬撃」を生み出すことに成功している。これは五条悟の無下限呪術を破るために編み出された技で、術式の対象を世界そのものにまで拡張することで、あらゆるものを一刀両断する斬撃だった。

  それに対して虎杖の「解」が向かっているのは、“対象の限定”を洗練させるという方向性であり、“対象の拡張”を極めた宿儺とは正反対だ。

  こじつけのように見えるかもしれないが、そもそも虎杖と宿儺に浅からぬ縁があったことを考えると、それなりに説得力があるようにも思われる。第257話で明かされた出生の秘密によると、虎杖は本来宿儺と双子で生まれるはずだった“片割れ”の魂が、羂索とつがいになって生まれた子どもだという。そのため2人は魂のレベルで、対になることを運命付けられた存在と言えるのではないだろうか。

  宿儺の忠実なしもべである裏梅は、虎杖について宿儺と同等の潜在能力を秘めているのではないか……という予感を抱いていた。死闘の果てに、虎杖の才能は満開の開花を迎えることになるのかもしれない。

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