『推しの子』アクアを射止めるのは誰だ? 「映画編」で急展開を迎えた恋愛模様を振り返る

【推しの子】アクアを巡る恋愛模様を考察

※本稿は『推しの子』のネタバレを含みます。原作未読の方はご注意ください。

 TVシリーズ第二期の放送を控える『推しの子』。原作では「映画編」が佳境に突入し、登場人物たちの関係性も急展開を迎えている。そこで本稿では、最新話までの主要キャラの恋愛模様や恋愛フラグをおさらいしたい。ネタバレを含むため、原作未読の方はご注意いただきたい。

アクアが転生前の憧れの人だったことに気づくルビー

 最初に紹介したいのは、星野アクアと妹ルビーの関係性だ。アクアは、妊娠した星野アイを担当した産婦人科医ゴロー、ルビーはゴローの回想に登場する重病で亡くなった天童寺さりなの転生後の姿。転生前の2人は歳がかなり離れているが、病院で寝たきりだったさりなにとって、ゴローが唯一の話し相手で初恋の人だったため、ルビーとして転生したあとも、彼女はことあるごとにゴローの名前を出している。ルビーがアイドルになりたかった理由も、「B小町」を復活させた理由も、転生後の元気な姿をゴローに気づいてほしかったからだ。

 対するアクアはアイの死後、「シスコン」と呼ばれるレベルで妹・ルビーの動向やアイドル活動を気にするが、コミック13巻121話までは直接さりなとルビーとを結びつけてはいなかった。しかし、転生前の母親が自分の死後幸せに暮らしていることを知ったルビーが自己嫌悪に陥るシーンで、ルビー=さりなである確証を得る。泣きじゃくる彼女を慰めようとした時、その手元にゴローが死亡時になくした「アイ無限恒久永遠推し!!!」のキーホルダーを見つけたためだ。

 この121話で、アクアはルビーに対して自分の正体を明かすのだが、初恋の相手であるゴローとの再会で彼女の態度はそれまでの反抗的な態度から一変。以降、ルビ―はアクアに自らスキンシップをとりにいったり、最新話では映画のキスシーン撮影を前にキスの練習をせがんだりと、彼らが兄妹であることを考えるとかなり際どいシーンも登場する。

 これは、本作が転生ものだからこその恋愛展開とも言える。ただ、121話でアクアはルビーとやり取りした後、謎の少女・ツクヨミとも会話しており、その中で妹の恋心を知った上で映画成功のために利用しただけだったことが判明。それが本心かどうかはわからないが、転生前から続くルビーの恋心と、アクアの思惑が今後のストーリーにどう影響を及ぼしていくのか見ものだ。

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