大河ドラマで話題 紫式部が書いた長編「源氏物語」がやさしい現代語訳に
源氏物語を1話10分全6話で全54帖を1時間で楽しめる入門書が登場する。「ジュニア版 名作に強くなる!」シリーズの第2弾『10分でおもしろい源氏物語』(世界文化社)が12月10日 (日)に刊行される。
日本最古の長編ともいわれる「源氏物語」は、はなやかな平安貴族の恋物語として有名。400字詰めの原稿用紙で約2500枚ともいわれる、この大長編を、本書は小学校高学年からわかりやすく楽しく読めるように、現代語訳にした。
切ない恋から始まる光源氏の青年時代、権力をきわめる壮年時代、再び波乱が起こる人生の後半、光源氏の子孫が主人公となる宇治十帖――本書は、源氏物語の第1帖「桐壺」から、最後の「夢浮橋」までを6話に分け、1話10分で読めるように再編している。源氏物語のあらすじと読みどころをおさえた入門書としてもおすすめだ。
児童向け古典で著書多数! 時海結以先生が再編。物語は、児童文庫や児童向け古典で著書多数の人気作家・時海結以先生が再編。光源氏だけではなく、登場する様々な姫君の視点も交えて、昔も今も変わらない人間の想いや悩みを描き出している。
恋の喜び、想いが伝わらない苦しさだけでなく、光源氏の妻・紫の上と明石の君のシスターフッドも描かれている。読むたびに新しい発見がある、原典の魅力をあますところなく引き出した1冊だ。
本書には、主な登場人物の紹介や、平安時代の文化・社会のコラムも多数掲載。「平安時代の帝や貴族に、妻がたくさんいるのはなぜ?」「地位は低いけれど、じつは大金持ちだった地方の役人」「貴族が願った出家には、どんな意味があった?」など、あわせて読めば、物語の理解がぐっと深まる。古典学習が本格的に始まる中学生になってからも、役立つ情報が満載だ。