一見上手なフルーツの水彩画、“おじいちゃん先生”の添削でどう変化? 主役を引き立てる色使いの魔法
水彩画を美しく描くには、全体の色使いのバランスが重要になってくる。そんなことがよくわかる動画がYouTubeにアップされた。
動画を公開したのは、海外人気を広げつつある水彩画家&絵画講師の柴崎春通氏が運営するチャンネル「Watercolor by Shibasaki」だ。柴崎氏は、1970年に和光大学芸術学科を卒業し、2001年には文化庁派遣在外研究員としてアメリカに留学。「The Art Students League of New York」等で水彩の研究を行っていたキャリアを持つ。そんな“おじいちゃん先生”こと柴崎氏は視聴者から寄せられた絵画を添削し、その映像をYouTubeで公開している。
3月9日に公開された「【絵画の添削18】パッと見上手な静物画もプロの画家がお直しすると…? ! 柴崎 水彩画」と題した動画では、60代の日本の方が描いたバナナとリンゴの水彩画を添削することに。このイラストを受け柴崎氏は「すごく良いですね。まず素晴らしいのが色味がとっても良い。ブルーだったり、赤だったり、イエローだったり、色がしっかり作られています」と評価した。
しかしその上で柴崎氏が指摘した添削すべき箇所は「色使い」だった。「バナナとリンゴをきれいに見せたかったら周辺(器とテーブル)の色は黄色系統じゃない方がいいかもね。極端なことを言えば、緑の器とかね」とコメントした。
その上で添削された後の柴崎氏のイラストは確かにバナナとリンゴの存在感がより際立ったように感じる。見たものをそのまま描くのが決して正解というわけではなく、作品として仕上がった時、よりメインに見せたいものを強調するためにはどうしたらいいかを考える必要があるのだ。