PSYCHIC FEVER、7人で磨き上げた“異なる武器” ルーツを詰め込んだ粒揃いの『DIFFERENT』ができるまで

4年ぶりの2ndアルバム『DIFFERENT』をリリースするPSYCHIC FEVER。JIMMYとWEESAが作詞を手がけた楽曲が複数収められ、初めてメンバーが曲順決めに参加したことも含め、剣、中西椋雅、渡邉廉、JIMMY、小波津志、半田龍臣、WEESAという7人のクリエイティブと個性が節々に感じられるアルバムとなった。先行配信されたR&B曲「I Got Ways」でクールかつセクシーな魅力を全開にして新鮮さを与えつつ、お馴染みのJIGGが手掛けたリードトラック「If You're Mine」は「Just Like Dat feat. JP THE WAVY」や「What's Happenin'」といった代表曲の続編といったムード。初めてアフロビーツに挑戦するなど、新たな一面とPSYCHIC FEVERらしさが混ざり合った『DIFFERENT』について、インタビューを行った。(編集部)
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7人の個性や表現を突き詰めたアルバム
――4年ぶりの2ndアルバム『DIFFERENT』はどんなアルバムを目指したんでしょう?
中西椋雅(以下、椋雅):前作アルバムを出したのはデビューから間もない頃で、PSYCHIC FEVERがどういうグループかを提示する内容だったと思うんですが、いろんな国や地域で活動を重ねる中で、改めてメンバー7人の個性やバックグラウンド、好きな音楽の違いや、この4年間の変化をテーマにして作ったアルバムです。一人ひとりが違うからこその強みが込められた10曲が収められていると思います。
剣:それぞれの個性を大事にしながら活動していく中で『DIFFERENT』っていう言葉が出てきました。各々の武器も好きな分野も違っていいっていう意味が込められていて、PSYCHIC FEVERっていうものをうまく言語化できたと思っています。アルバムにはいろんなクリエイターの方に参加してもらっているので、それも僕たちらしいなって思います。
WEESA:軸やルーツはありながらも、いろんなジャンルをPSYCHIC FEVERなりに表現するということを意識して作ったアルバムですね。リリックを自分たちで書いたり、振付にも携わって、どんどんPSYCHIC FEVERの表現を突き詰めた作品です。

――WEESAさんとJIMMYさんが作詞に携わった「Uh Oh」は、日本を拠点に世界中を巡るPSYCHIC FEVERの宣言のような曲ですよね。
JIMMY:去年の11月頃、デモの段階で作詞に取り掛かって、頭から書いていったんですが、プリコーラスで「Round1」と「Round2」っていうワードが出てきた瞬間に歌詞のテーマをボクシングにしようと思いました。七転び八起きじゃないですけど、何回倒されても突き進んでいく感じがめっちゃハマるなって思って。それで珍しく、ラブソングでもなく、夢を追う曲でもないテーマの曲になりました。ライティングしてても役に入り込めて楽しかったですね。
――作詞の分担はどういう風に決めたんですか?
JIMMY:WEESAと2人で歌詞を書く時は基本WEESAにボーカルラインを書いてもらうんですが、「Uh Oh」はTHEボーカルパートみたいなパートがあまりなかったので僕がメインで書きつつ、WEESAも書けるところを書いていくようなスタイル。セッションっていう感じでしたね。WEESAが一瞬席を外している間に僕が2ヴァース目の歌詞を書き終わっちゃったから、1回録ってみたり。
WEESA:そういうスタイルで、勢いよく歌詞が書ける時もあれば、思いつかなくて苦労することもあって、それもまた曲制作の面白い部分ですよね。この曲が完成した時には映像やパフォーマンスの風景がはっきり浮かんですごく嬉しかったです。
小波津志(以下、志):ライブではみんなでボクサーパンツ履いてパフォーマンスしたいですね(笑)。
JIMMY:ボクシンググローブじゃなくボクサーパンツ(笑)?
志:グローブはマイク握れないんで(笑)。
半田龍臣(以下、龍臣):志はボクサーパンツ履くそうです(笑)。
JIMMY:楽しみにしてます(笑)。
メンバーそれぞれのお気に入り曲は?
――(笑)。アルバムの中でそれぞれが気に入っている曲や特にこだわった曲というと?
志:ボーカルっていう観点で言うと、「Glowing」と「Dream Flight」は特にこだわりましたね。それぞれこれまであまりなかったけど挑戦したかった曲調で、納得いくまでレコーディングして、一旦録り終えたけどもう一回やり直したり、こだわり尽くしました。この2曲は夕方から夜にかけての時間に聴いていただけると、より心に染みる曲なのかなって思います。
――「Dream Flight」は今作の中で珍しくほぼ日本語のバラードで、「Glowing」はありのままで輝くということを描いたアルバムを象徴するような曲になっていますよね。
志:そうですね。「Glowing」は輝きを持ち続けようっていうメッセージが込められた楽曲で、イメージが膨らませやすかったですね。アルバムのラストを締め括るに相応しい楽曲になったと思います。

龍臣:僕は一番惹かれたのは「Pink Lemonade」です。すごくキャッチーで1回聴いたら耳から離れなくて。歌詞を書いてくださったBBY NABEさんと初めてご一緒できたのが嬉しかったですし、レコーディングに来てくださっていろいろアドバイスをしてくれて、これまでとは違うラップなんだけどメロラップ寄りのアプローチができました。TikTokとかで若いリスナーの方に踊ってもらえそうなキャッチーさがある一方で、いろんな世代の方に刺さってくれそうな等身大の歌詞なので、反応が楽しみですね。
渡邉廉(以下、廉):僕は「Into You」ですね。僕たちの曲の中では珍しくアフロビーツ系の曲で、リズムを自分のものにするためにかなり練習しましたし、新たな引き出しを学べた曲です。パフォーマンスするのが楽しみです。
WEESA:僕はリードトラックの「If You're Mine」です。「Just Like Dat feat. JP THE WAVY」や「What's Happenin'」の雰囲気もありつつ、新たなエッセンスを加えた曲。MVも含めて、これからのPSYCHIC FEVERの代表曲になってくれるんじゃないかなって思います。MVは7人それぞれ別のロケーションで撮影して、かなりセットにこだわりましたし、歌詞に出てくるワードが小道具としてセットに組み込まれているので、細かいところまで注目してもらいたいです。

JIMMY:「Masterpiece」ですかね。Justin TimberlakeやThe Neptunesを彷彿とさせるトラックだと思うんですが、歌詞に比喩としてピカソ、バスキア、ミケランジェロ、ゴッホって画家の名前が出てきた上で、あなたはマスターピースなんだっていうメッセージが面白い。リードトラックの「If You're Mine」はマイアミべースのテイストのあるアメリカっぽいトラックですが、「Masterpiece」はアフロビーツのテイストが入ってて。ロンドンに行った時に、アフリカのサウンドがロンドンに入ってきている背景を知ることができたり、美術館に行って絵画にインスパイアされた上で生まれた曲。僕がロンドンにいる時に、僕と同じナイジェリアがルーツの方と出会ったり、オーストラリアで観たアフロビーツの代表アーティストのBurna Boyのライブがすごくかっこよかったり、自分たちのルーツのひとつとしてアフロビーツの曲を入れた方がいいんじゃないかっていう話になって、「Masterpiece」をはじめ何曲かアフロビーツの曲を入れたっていう経緯があります。
――距離のある要素を持ってきたというよりは、経験値に基づいた要素なんですね。
JIMMY:今回のアルバムの曲はそういう曲ばかりだと思います。『PSYCHIC FILE』っていうEPシリーズ3枚でいろいろな実験をしてきたからこそ、超エゴなアルバムになったのかなって。あと、今回のアルバムは粒ぞろいで、「Masterpiece」もリードトラックの候補になったんですよね。僕とWEESAがロンドンに行くタイミングで「If You're Mine」と「I Got Ways」と「Masterpiece」を持っていって、ロンドンのワーナーのスタッフの方と1~2時間ぐらいどの曲をリードにするかディスカッションしました。その後も、何往復もやりとりをした上で「If You're Mine」にしたんですが、「Masterpiece」もすごくポテンシャルのある曲だと思いますし、パフォーマンスビデオを作る予定なので、楽しみにしていてほしいですね。

剣:僕は「I Got Ways」です。こういう大人っぽい楽曲をこれまでずっと作りたいと思っていたんですが、歳を重ねてこういった楽曲が等身大になってきたところもあってようやくできました。MVでは雨の中でパフォーマンスをしたので、是非ご覧いただきたいです。
――MVもかなり大人っぽい仕上がりになっていますよね。
剣:レザーの衣装を着て陰影の深い艶っぽいビジュアルですし、全体的に濡れ感を大切にしました。



















