ヤングスキニーはライブを観た誰もが"惚れる"バンドであるーー初の日本武道館に刻んだ嘘のないロック

2月17日、ヤングスキニーにとって初の日本武道館単独公演『いつか僕は誰もが羨むバンドになってやる日本武道館』が開催された。リアルサウンドでは、10月から1月にかけて、「ヤングスキニー Road to 日本武道館」と題した連載企画を通して、かやゆー(Vo/Gt)、ゴンザレス(Gt)、りょうと(Ba)、しおん(Dr)のソロインタビューを実施してきた。筆者は、それぞれの口から初の武道館公演に懸ける想いを直接聞いてきたこともあり、事前の期待値が高まり切った状態で当日を迎えたが、実際のライブは、そうした期待値を遥かに上回るほどに感動的なものだった。さらに言えば、ヤングスキニーというバンドの本質が改めて克明に浮き彫りになった一夜だったと思う。順を追ってレポートしていきたい。(松本侃士)
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次々と歴代楽曲を披露、「ベランダ」では戦慄かなのがサプライズ登場
チケットは見事にソールドアウト。約8000人が集った会場には、開演前から並々ならぬ熱気が満ち溢れていた。開演時刻になるとオープニング映像が流れ、メンバー4人にサポートキーボーディストの中野郁哉を加えた5人がステージイン。暗転したステージで、ピンスポットライトを浴びたかやゆーが、ひとつずつコードを鳴らしながら「世界が僕を嫌いになっても」を歌い始め、ステージが明るく照らし出される。まず、武道館のステージを深く踏みしめながら堂々とステージに立つメンバーの勇姿に痺れた。また、5人編成によって紡がれるバンドアンサンブルはとても豊かな響きを放っていて、その高らかな響きは武道館の広大なスケールに非常にマッチしている。

「日本武道館、よろしくお願いします」(かやゆー)、「遊ぼうぜ、武道館! 声、聞かせてくれー!」(しおん)というふたりの力強い言葉を受けて「ヒモと愛」が披露され、続けて「関白宣言」からシームレスに「ゴミ人間、俺」へと繋いでみせた。神聖な空間である武道館で披露されることによって、同曲は、いつにもまして痛快に響いていたように思う。同曲では、ゴンザレスとりょうとがステージ端まで繰り出しながら両サイドの観客との熱烈なコミュニケーションを展開。広大な空間を存分に満喫する彼らの晴れやかな表情が忘れられない。また、かやゆーが「わかったうえで武道館まで会いにきたんでしょ?」と歌詞を替えて問いかけると、とてつもない歓声が沸き起こった瞬間も、この日だからこそのハイライトだった。



かやゆーは、約8000人もの観客がヤングスキニーを観るために集まってくれたことについて、「武道館がどうこうじゃなくて」と前置きしたうえで、「めちゃくちゃ嬉しいです」と真摯に感謝を伝え、続けて「今日はみんなを僕の虜にさせちゃいますので。最後までよろしくお願いします」と不敵に告げた。その後も、前半にもかかわらず、「本当はね、」をはじめとした歴代の楽曲を次々と披露していく。
続いて、アリーナ中央に設置されたセンターステージへ移動して、メンバー4人編成によるアコースティックコーナーへ。「バンドマンの元彼氏」から幕を開けた同コーナー。物理的な距離の近さも相まって、かやゆーの歌と4人の音が、ひときわ親密に感じられる。かやゆーが「せっかくだから、あんまりライブだとやらない曲を」と「君の街まで」を披露。続く「三茶物語」では、メンバーがひとりずつ順に歌い回す一幕も。その後の観客の大合唱も、ばっちりきまっていた。「こんな、みんなで楽しめる日がくるとは思ってませんでした。ありがとうございます」と改めて真摯に感謝を伝えるかやゆー。「ちゃんと帰ってくるから、許して」をもってアコースティックコーナーは幕締めとなるかと思いきや、かやゆーがひとりセンターステージに残り、ピンスポットライトを浴びながら「雪月花」を弾き語りで披露したのだ。たったひとりで、全方位の観客の熱心な視線を受け止めながら堂々と歌う姿が、とても凛々しい。


メインステージへ戻り、「ハナイチモンメ」から後半戦へ突入。ロックバンドとしての野性を遺憾無く解放していく4人。その熱量は続く「愛の乾燥機」へと引き継がれ、彼らのロックバイブスと呼応し合うように、ステージからは灼熱の炎が容赦なく放出される。一転して、心の深淵に潜っていくような感覚をもたらす「美談」へ。続く「さよなら、初恋」の終盤では、煌めく紙吹雪が天井から舞い散る感動的な演出が為された。驚きと感動の展開はまだまだ続く。「ベランダ」では、サプライズで戦慄かなのが登場。かやゆーとともに、冷静と情熱の狭間を往来するようなスリリングなデュエットを届けてくれた。その後の「コインランドリー」のあと、中野が退場して、4人編成で「悪い人」を披露した。
























