NIGHTMARE、大暴走で駆け抜ける結成25周年! 新たな挑戦とEP『√25』のすべて――5人で語り合う現在地

結成25周年を迎えた今年、初のヨーロッパツアーに初の47都道府県ツアーと挑戦を続けているNIGHTMARE。彼らの初挑戦は、ライブだけにとどまらない。ニューEP『√25』(ルートトゥーファイブ)には、メンバーそれぞれが作詞作曲を手掛けた5曲が収録されており、YOMI(Vo)が初めて作曲を担当した。「作曲ソフトを勉強するところから始めた」というYOMIが作り上げたヘヴィチューン「Baku」を皮切りに、見事に五人五様の楽曲が並び、改めてメンバーの個性を堪能できる一枚に仕上がっている。47都道府県ツアーを驀進中の5人に、ツアーの手応えから『√25』の制作秘話、ファイナル・日本武道館公演への想いまで、たっぷり語り合ってもらった。(後藤寛子)
ライブ盛りだくさんの結成25周年「バンドとして大きな財産になってる」
――3月に始まった47都道府県ツアーも終盤に差しかかってきましたが、現時点での手応えはいかがですか?
YOMI:始まる前から、これだけのロングツアーで自分の声が最後までいい状態でいけるのかという不安があったんですけど。ひとまず無事にここまでこれているので、そういう面では安心しています。かなりビビって、しっかり対策をしてツアーに臨んだのがいい結果になっているのかな、と。ファイナルの日本武道館まで、無事この感じでいけるんじゃないかなと思っています。
咲人:バンド史上最長のロングツアーなので、僕としても無事に終わればいいなという想いが第一でした。ツアー中にブラジルのフェス出演(サンパウロで開催された『ANIME FRIENDS 2025』)もありつつ、なんとかやれているのでよかったです。個人的にはそこまで疲れは感じていないんですけど、25周年ツアーということで全時代を網羅したセットリストになっていて、久しぶりにやる曲が結構あるのも大変なところで。でも、今しかできない試練だと思って、やり甲斐を感じています。
柩:始まる前は長そうだと思っていたんですけど、始まってみたら結構あっという間に感じていて。充実しているなと思います。
――キャリア25年にして47都道府県ツアーとは、かなり挑戦ですよね。
咲人:初めてですからねえ。
RUKA:これまで行ったことのない場所もあって。真夏のツアー自体久しくやっていなかったのもあって、キツい時はかなりキツかったですね(笑)。
――たしかに、この猛暑は想像を超えていますよね。
RUKA:(怪我で)ライブも飛ばしちゃったし、僕に関しては、なんとかやれていないかもしれない。
Ni~ya:僕も怪我してます(笑)。もともと膝に古傷があったのを、バースデーライブのあたりでちょっとやらかしちゃいまして。病院に通ったり、リハビリしている最中です。まあ長いツアーだから、どこかで何かは起こるだろうなと思っていたんですけど、なんとか予定通り終えることができそうなのは、本当によかったです。
――レアな曲も演奏されているということで、ライブの盛り上がりや、お客さんのリアクションのほうはどうですか?
咲人:期間で区切って、セットリストの中心になるアルバムを変えているんですけど、ファンのみんなはどこで切り替わるかわからないじゃないですか。だから、1曲目で、「このアルバムの曲をやるんだ!」みたいな反応があると、してやったり感がありますね。サプライズがあったほうが楽しいタイプなので、わりといい反応を感じてる。でも、その半面「どうしてあの曲をやらないんだ!」という意見もあるから、そこはツラいところですけど。
――遡ると、初のヨーロッパツアーもありましたね。
咲人:以前からオファーはいただいていて。コロナ禍とかいろいろあって、ようやく行けたという感じでした。
YOMI:やっぱり日本と反応が違うところがあって、そういう部分もすごく良かった。僕も現地の言葉を調べて喋ってみたりして、大変でしたけど楽しかったです。またいろんな国に行ってみたいなという気持ちが強くなりましたね。
咲人:ライブはすごく楽しかったんです。でも、やっぱりツアー自体は大変で。実は予定していたよりも本数が減ったんですけど、本来のスケジュールだったら頭がバグってたかも(笑)。
Ni~ya:移動とか時差ボケ、食事とかの文化の違いは大変でしたね。現地の盛り上がりはめちゃくちゃよかったです。
RUKA:僕はとにかく飛行機問題だけが! 動けないのかダメなんですよねえ。
――以前から、飛行機は苦手とおっしゃっていましたよね。克服できそうでした?
RUKA:ブラジルはトランジット合わせて30時間くらいかかるんですよ。それと比べたらヨーロッパは序の口でした。乗ったら逃げられないから、頑張りました……。
柩:(笑)。ブラジルは治安が悪いみたいな話も聞いていたんですけど、実際に行ってみたらすごく楽しかったんですよ。異国を感じて。
――それだけ遠い国からオファーがあるのは嬉しいですよね。
咲人:そうですね。ブラジルはヨーロッパ以上に盛り上がってくれた印象で、ありがたかったです。やっぱりヨーロッパとも違ったし、国ごとの違いが面白かったですね。逆に、日本はちょっと独特なんだなと思ったり。
YOMI:特にブラジルはアニメのイベントだったので。日本だとヘドバンする曲でもしないんだなあとか、かなり違いがありましたね。
――25周年でお祝いモードになるというより、みなさんご自身が挑戦しているのがすごいですよね。25周年企画を考えるなかで、攻めるモードにしようという方向性になったんですか。
咲人:自然とそうなっていったのかな。そういう話が出ると、僕は「面白そうじゃん!」ってどんどん乗っていきたいタイプなので。
RUKA:たしか、最初に武道館ワンマンが決まったんですよ。そこに向けて組み立てていったら、こうなりました。
柩:25周年にしてバンド史上いちばんライブが多いという。いいアニバーサリーになっていると思います。
YOMI:25周年は、ファンやスタッフチームに感謝の気持ちを伝えられるような一年にしたいという想いだったんです。挑戦を通して、そういう活動ができているんじゃないかな、と。
Ni~ya:25周年にこれだけ活動ができて、バンドとしては大きな財産になってると思います。
――2020年に復活してから5年という節目でもありますが、復活直後にコロナ禍もあって、なかなか困難も多かったと思います。そういう点ではどうですか?
咲人:復活してから体感では2年くらいの感覚というか、あっという間でしたね。思うように動けない時もあったし、いろいろ気を遣っていた時期もあったし……でも、だからこそできた曲があったりもするので、悔しいだけではない5年だったと思います。


















